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2013 Fiscal Year Annual Research Report

胃癌におけるマイクロRNAを用いた新しい治療法の開発

Research Project

Project/Area Number 23591931
Research InstitutionOkayama University

Principal Investigator

佃 和憲  岡山大学, 大学病院, 講師 (20346430)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 豊岡 伸一  岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30397880)
浅野 博昭  岡山大学, 大学病院, 助教 (70534775)
Keywords胃癌 / マイクロRNA / アデノウイルスベクター
Research Abstract

本研究では、胃癌についてマイクロRNA (以下、miRNA) の異常の解析およびそれを元にした新しい治療法の開発を試みた。その中でも、癌抑制遺伝子のp53の下流で癌抑制的に作用し、また、さまざまな癌腫で発現抑制されているmiR-34b/cについての研究を主に行った。ほとんどの胃癌細胞株で同遺伝子はプロモーター領域のメチル化により発現が抑制されていた。部分的なメチル化が起こっている細胞株がほとんどであったが、2種の細胞株では強いメチル化を確認された。プロモーター領域のメチル化によりmiR34b/cの発現の低下はがみられ、これらに相関がみられた。特にp53野生型の細胞株において、miR34b/cの強い発現低下がみられており、p53の機能が抑制される機構の1つと考えられる結果であった。
一方、胃癌患者の検体でもメチル化の解析をおこなったが、解析を行ったほぼすべての正常粘膜と癌組織でともにメチル化が起こっていた。これに関してはピロリ菌感染の関与が示唆され、miR34b/cのメチル化が直接癌化に結びついているのか、あるいは前癌病変への進展に関係するのかについては結論のつけられない結果となった。
つづいて、miR34b/cを用いた治療法の可能性の検討のために、アデノウイルスベクターを用いて同遺伝子を前述の2つの細胞株に導入する検討を行った。導入により遺伝子の発現がみられ、一定レベルの細胞増殖抑制効果が見られたが、コントロールに比して有意な結果ではなかった。この原因としては、遺伝子導入効率の不足あるいは使用した細胞株でのmiR-34b/cの効果不足が考えられ、導入効率の改善、細胞株を追加したうえでの検討を行い、今後研究を発展させていく予定である。

URL: 

Published: 2015-05-28  

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