2013 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光発現ウイルスを用いた血中循環がん細胞の分離による高感度遺伝子解析技術の開発
Project/Area Number |
23591932
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
香川 俊輔 岡山大学, 大学病院, 講師 (00362971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 俊義 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00304303)
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Keywords | 末梢血循環腫瘍細胞 / アデノウイルス / 大腸癌 / 蛍光 |
Research Abstract |
研究課題における目的は担癌患者の末梢血中に循環していると報告されている腫瘍細胞(circulating tumor cell、以下CTC)を我々の研究室で開発した腫瘍細胞特異的にGFP蛍光タンパク質を発現するアデノウイルスTelomeScanにより可視化し検出すること、さらにはその検出された腫瘍細胞において遺伝子解析を行うことを目的として研究を施行した。まず、正常細胞中での癌細胞の遺伝子解析の検出限界を検討した。既知のKRAS遺伝子あるいはBRAF遺伝子に変異を有する癌細胞を、健常人血液中に混在させCTCと似た状況を設定し、TelomeScanによるGFP陽性細胞のsortingで抽出し、PCRで増幅後にKRAS遺伝子に関するシークエンス解析を行ったところ、血液5ml中に10個の癌細胞が存在する場合に遺伝子変異解析でも既知の遺伝子変異が検出可能であった。一方Direct sequenceには30%の以上の癌細胞が含まれている必要があった。また、TelomeScanによる検出は、上皮系マーカーを示す癌細胞のみならず、上皮間葉系移行を示した癌細胞でも検出できることが確認された。臨床検体でのCTC遺伝子解析では大腸癌患者からの検体用いて解析を行った。KRASあるいはBRAFの遺伝子変異を有する8人から血液を採取し、KRAS、BRAFそれぞれ一例ずつ、原発巣と同じ遺伝子変異の検出がCTCにおいて可能であった。新規のウイルスを用いたCTC検出法ならびにその遺伝子解析の可能性を示した。現在論文投稿中である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] A genetically engineered oncolytic adenovirus decoys and lethally traps quiescent cancer stem-like cells in S/G2/M phases.2013
Author(s)
Yano S, Tazawa H, Hashimoto Y, Shirakawa Y, Kuroda S, Nishizaki M, Kishimoto H, Uno F, Nagasaka T, Urata Y, Kagawa S, Hoffman RM, Fujiwara T.
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Journal Title
Clinical Cancer Research
Volume: 19
Pages: 6495-6505
DOI
Peer Reviewed
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