2011 Fiscal Year Research-status Report
胃・大腸がんの腹膜、リンパ節転移に対する新しい光イメージングの基礎的研究
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23591952
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
伊藤 友一 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍病理学部, 研究員 (80397463)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 光イメージング / 分子イメージング / 胃がん・大腸がん / 腹膜転移 / リンパ節転移 |
Research Abstract |
本研究の目的は発光、蛍光等の光イメージング法を駆使して、胃がんの臨床上最重要課題である腹膜転移、リンパ節転移の早期診断,治療効果モニタリングのための体外および体内(腹腔鏡)イメージング法に関する基盤技術を確立することである。本年度は体外イメージングについて以下の2点を明らかにした。1)EGFR, HER2発現の異なる胃がん細胞株4株(GLM-1, MKN-28, MKN-45およびGCIY)にLuciferase遺伝子をコードする発現ベクターを導入し、遺伝子発現の強い安定細胞株を作成した。これらの細胞株をマウス腹腔内に接種し、Luciferase発光を陽性コントロールとして近赤外蛍光標識(Xenolight750)したCetuximab, Trastuzumab抗体による腹膜転移の蛍光イメージングをIvis lumina IIを用いて行った。その結果、EGFRを発現する上記の4種類の胃がん細胞株すべてについて、腹腔内接種により作成した腹膜転移の発光イメージに一致した蛍光イメージを取得することに成功した。2)同様に、HER2陽性胃がん細胞 GLM1-Luc の腹膜転移モデルを用いて近赤外蛍光標識抗体Xeno750-Trastuzumab による蛍光イメージングを行った。その結果、蛍光イメージと発光イメージが重なり合うこと、Xenolight750-Retuximab(CD20抗体)では転移巣の蛍光イメージは認められないことから、転移巣への集積の特異性が示された。さらにXenolight750の代わりに臨床で使用され、安全性の確立した近赤外蛍光色素(ICG)で標識した場合でもXenolight750とほぼ同様な感度を有することを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
4種類のEGFR/HER2発現の異なるLuciferase導入細胞を用いて、Xenolight 750で標識したCetuximabおよびTrastuzumab抗体の腹膜転移の体外蛍光イメージングを行い、感度と特異性を確認した。このことから、計画の達成率はほぼ100%と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
1)リンパ節転移性胃がん、大腸がん細胞株と蛍光標識Cetuximabによるリンパ節転移の体外光イメージング; 上記の腹膜転移と同様に、これまでに樹立した胃がん、大腸がんのリンパ節転移モデル(GCIYおよびCOLM-5)にLuciferaseリポータプラスミドをTransfectionし、Luciferase assayにより高発現株を分離する。これを用いて皮下移植によるソケイリンパ節転移ならびに胃獎膜(or盲腸)移植による所属リンパ節転移の体外イメージングが可能か否か検討する。2)胃がん、大腸がんの腹膜転移ならびにリンパ節転移の体内メージングの検討; 上記の近赤外蛍光標識Cetuximab (Trastuzumab)を用いた体外イメージング法をまず腹膜転移の体内(腹腔鏡)メージング法に応用すると同時に、胃がんのリンパ節転移モデルを作成し、これを特異的に検出できる体内イメージングが可能か否か検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
特に変更ありません。
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