2011 Fiscal Year Research-status Report
胃内寒冷受容体刺激の結腸運動亢進・排便誘発効果を応用した経口排便誘発剤の開発
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23591953
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
柴田 近 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (30270804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鹿郷 昌之 東北大学, 大学病院, 助教 (30455779)
田中 直樹 東北大学, 大学病院, 助教 (60547404)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 寒冷受容体 / 消化管運動 |
Research Abstract |
知覚神経上に存在するtransient receptor potential cation channel (TRP)受容体のうち、寒冷受容体であるTRPM8、TRPA1の刺激剤を胃内に投与し、結腸運動亢進・排便誘発効果を有する刺激剤を特定し、その刺激剤の様々な用量の効果を検討して用量―反応関係を検討することが平成23年度の主目的であった。刺激剤としては、TRPM8刺激剤に明らかな効果がなく、TRPA1刺激剤であるallyl isothiocyanateの結腸内投与が速やかに結腸運動を亢進させ、排便を誘発することが分かった。この反応には用量依存性がありそうなことも判明した。以上はイヌ4頭を用いての結果である。また、このような反応の作用機序を解明すべく、ムスカリン受容体拮抗剤のatropine、ニコチン受容体のhexamethonium、の静脈内投与がallyl isothiocyanate結腸内投与による結腸運動亢進を抑制するかどうかも検討中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
胃内投与が結腸内投与に変わったが、おおむね順調である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、allyl isothiocyanate結腸内投与の用量―反応関係検討の目的でもう1-2頭のイヌの検討を追加する。また、拮抗剤の効果については、イヌの頭数を増やすのみならず他の拮抗剤(seotonin-3受容体拮抗剤)についても検討が必要と考えている。また、これらの検討が終了したら、外科的モデルを用いて外来性神経,経器材神経の役割を検討する予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
引き続き、薬剤、イヌ、などの消耗品の仕様が中心となるが、運動解析ソフトの購入も考慮中である。
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