2013 Fiscal Year Annual Research Report
エクスプラント心由来の自己幹細胞移植による新たな心臓移植後の拒絶緩和療法の開発
Project/Area Number |
23592036
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
新井 禎彦 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (50345617)
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Keywords | 心臓血管外科 |
Research Abstract |
先天性心疾患患者における心臓内幹細胞の生成分離し、その幹細胞を用いた再生医療の研究の動物実験およびin vivo実験を実施した。 本研究において心臓移植の際のエクスプラント心からの幹細胞をレシピエント心への生着を得、その生物学的態度を評価する目的であったが、移植後のラットの中長期生存が困難であったため、まず心臓内幹細胞を脱細胞化したラットの細胞外支持組織に再播種し生着させる実験を実施した。三次元レベルでの障害心修復を目的に脱細胞細胞外マトリックスに心臓内幹細胞及びiPS細胞の心筋分化誘導を行った。ラット心をランゲンドルフ回路還流による脱細胞化を行い、間欠的還流法により経冠動脈的に循環移植した。これにより冠動脈還流域を中心に心血管細胞の生着を得、将来、バイオ人工心臓また移植心への幹細胞による再生の可能性が展望された。 また本研究における細胞生成分離技術を用い、先天性心疾患患者の術中余剰細胞を用い、さらに初期化導入による疾患特異的iPS細胞の樹立をおこなった。また疾患特異的な遺伝子解析を実施し、左心低形成症候群において、同疾患由来心臓内幹細胞から精製したiPS細胞の遺伝子解析などの結果、心臓発生に重要な基本転写因子群に著名な発現抑制を認め疾患発症規定因子群であることが示唆された。また特定の遺伝子の発現が著名に増加しており、これらがヒトでの心筋細胞へ直接系統誘導する新規転写因子群である可能性が考えられた。
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Research Products
(2 results)