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2011 Fiscal Year Research-status Report

マウス筋原細胞の筋分化に及ぼす群生効果の解析

Research Project

Project/Area Number 23592156
Research InstitutionGunma University

Principal Investigator

渡辺 秀臣  群馬大学, 保健学研究科, 教授 (40231724)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山路 雄彦  群馬大学, 保健学研究科, 准教授 (90239997)
吉田 朋美  群馬大学, 保健学研究科, 助教 (00312893)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywordsリハビリテーション / 筋分化 / C2C12 / 群生効果
Research Abstract

C2C12筋原細胞の筋分化におけるcommunity effectを確認するために、十分に分化が確認される濃度(1.6 x 104 cells/cm2)を基準に、4倍希釈し、4 x 103 cells/cm2、1 x 103 cells/cm2、2.5 x 102 cells/cm2、の4段階の細胞密度で培養皿に播き、3日間維持培養液で培養し、血清濃度を下げた分化誘導培養液に変えて筋分化の解析を実施した。免疫蛍光抗体法、immunoblot法には、抗Myosin Heavy Chain (MHC)抗体を用い、またMyogenin, MyoD遺伝子のmRNAの発現をPCR分析して筋の分化を解析した。さらにmicroarrayを用いてそのcommunity effectに関与する分子種を解析した。そしてその結果得られたドレブリン蛋白の発現を免疫蛍光抗体法、immunoblot法で確認して筋分化との関連を解析した。 その結果、蛋白と遺伝子の発現から,第一に、細胞濃度の低下に依存して筋の分化誘導が抑制され,MHCの発現やMyogenin, MyoD遺伝子のmRNAの発現が抑制されることが明らかとなった。第二に、かつ神経関連分子のドレブリンの発現も変化することが明らかとなった。以上のことにより、筋細胞の筋分化には細胞増殖に引き続き、密度の増大に伴い細胞増殖関連の遺伝子発現の抑制、おそらくcontact inhibitionが導かれて増殖抑制が導かれ,それに伴い筋分化関連遺伝子の発現が誘導されるということが分かった。さらに,その筋分化には神経関連分子のドレブリンが関与していることが解明された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

1: Research has progressed more than it was originally planned.

Reason

当初、細胞分化の異なる細胞密度を比較するのに、その濃度の決定に数回のトライアルが必要であると考えていたところ、最初に試みた濃度を1.6 x 104 cells/cm2と2.5 x 102 cells/cm2で行ったところ、先ず解析に充分な質を保ったRNAが採取でき,かつ新規のドレブリンが関連分子として浮かび上がったこと、さらに抗ドレブリン抗体が本C2C12細胞にもよく作用して発現が明白になったことが,当初の予定を計画以上に進展させた理由である。また、リハビリテーションの臨床で、股関節の筋力の増強が関与する股関節の装具の効果がTimed up and go (TUG)testに反映されることが明らかになったことは,筋力増強効果の有効性を示したものであり,臨床へのフィードバックの観点からの成果も計画以上に進展していると言える。

Strategy for Future Research Activity

平成23年度でmicroarrayを用いて確立されたcommunity effectに関与する分子種の中で、ドレブリン以外の細胞接着、細胞骨格に関連するものを選択し、筋分化での蛋白、RNA messageの発現形態を確認し、筋分化のメカニズム解明に新しい分野からアプローチする。とくに、細胞密度では細胞の運動に大きく関連するので運動関連分子autocrine motility factor (AMF)の役割をいろいろな角度から解析を試みる。また、スポーツやリハビリテーションに有効な筋力増強効果をもたらすトレーニングとして注目を集めている、女性ホルモンやメラトニン等にも着目し、これらの分子が筋原線維C2C12細胞の増殖や分化発現への影響を確認し、community effectにおける役割についても検討を加える。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成23年度のmicroarrayにより確認された community effectに関与する分子種から,さらに検討を行う必要性が生じ,その後行う予定であったこれら分子種の機能的解析を24年度に行う計画に変更したため,次年度使用にする予定の研究費が生じた。 平成24年度では筋分化の詳細な時間的分子発現を解明し、スポーツやリハビリテーションに有効な筋力増強効果をもたらすトレーニングの開発に導入する。また、実際の臨床で股関節装具により得られる筋力増強に関する知見との比較検討を行い、運動器疾患のリハビリテーションの有効性を高める。さらに、細胞生物学的に得られた、筋分化に関する分子発現とその臨床での応用について、得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。こうした基礎実験や解析のために必要な資料、消耗品に研究費を使用するとともに,研究に必要な知識 、技術の先進的な情報の交換のために旅費として活用し,論文作成等の経費として使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] Evidence for cell density affecting C2C12 myogenesis: possible regulation of myogenesis by cell-cell communication2011

    • Author(s)
      Kanako Tanaka, Kaori Sato, Tomomi Yoshida, Toshio Fukuda, Kenji Hanamura, Nobuhiko Kojima, Tomoaki Shirao, Takashi Yanagawa, Hideomi Watanabe
    • Journal Title

      Muscle and Nerve

      Volume: 44 Pages: 968-977

    • DOI

      10.1002/mus.22224

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2013-07-10  

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