2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23592178
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河野 博隆 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (20345218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
門野 夕峰 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70401065)
平田 真 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 届出診療医 (50401071)
中川 匠 帝京大学, 医学部, 教授 (90338385)
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Keywords | RANKL / 骨肉腫 |
Research Abstract |
骨原発悪性腫瘍の中で最も発生頻度が高い骨肉腫の治療法は、手術と化学療法による腫瘍標的治療である。化学療法が導入されて以降の治療成績に大きな向上はなく、新たな治療法の展開が求められている。 我々は、破骨細胞の分化・生存・骨吸収を促進する破骨細胞分化誘導因子RANKLに着目した。RANKLシグナルはがんの骨転移において重要な役割を果たしており、抗RANKL抗体製剤が骨転移抑制効果を発揮することが確認され、既に臨床応用されている。このほかにもRANKLが腫瘍細胞に直接作用して腫瘍の増殖・転移を促進していることが報告されている。骨肉腫において、RANKLを標的とした新規治療の妥当性・有効性に関する解析を行っている。 これまでに、骨肉腫症例におけるRANKLならびにRANKL受容体RANKの発現と臨床像との関連性を明らかにすることを目的に、骨肉腫症例の組織を用いて、免疫組織学的手法やRT-PCRなどによってRANKLならびにRANKの発現をタンパクレベルとmRNAレベルで定量的に検出することを検討した。 また、in vitroの実験系において、RANKのRANKL結合領域とヒトIgGのFc鎖からなる融合タンパクであるRANK-Fcが破骨細胞の分化・生存・骨吸収能の抑制効果を持つことが確認された。細胞培養系におけるRANKLシグナル阻害の抗腫瘍効果を確認するために、市販の細胞株で条件設定を検討し、並行して骨肉腫組織から骨肉腫細胞株の樹立を試みた。
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Research Products
(4 results)