2012 Fiscal Year Research-status Report
末梢循環腫瘍血管内皮細胞を用いた転移性腎癌患者の診断・治療バイオマーカーの探索
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23592320
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
篠原 信雄 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90250422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋田 京子 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 特任准教授 (40399952)
樋田 泰浩 北海道大学, 大学病院, 講師 (30399919)
野々村 克也 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60113750)
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Keywords | 腫瘍血管内皮 / 循環血管内皮 / 転移 / 腎臓がん |
Research Abstract |
悪性疾患の患者の末梢血におけるCirculating ECをCD144, CD31, CD105の陽性, CD45陰性の分画として解析した.悪性腫瘍の患者は健常者に比べ優位にCEC数が多かった.さらに新規の分子腫瘍血管内皮マーカーとしてわれわれが同定した, PTGIRについてもその細胞表面マーカーの発現の解析を試みた.現在ごく微量のCEC中のTEC の分画をフローサイトメトリーにて検出することを目指し,数種類の抗体を用いて検討中である.なお,CECから採取したRNAから、これまでに共同研究室で同定してきた正常血管内皮には発現が低いが、腫瘍血管内皮に高く発現する遺伝子の発現(CXCR7, Biglycan, PTGIR, PTGFRなど)をreal-time PCRによって確認した。 また腫瘍摘出前,摘出後のCEC数に関しても比較を行った.CECの数は摘出前に多い傾向があった.CECにおけるTECマーカーのmRNA発現(Biglycan)は摘出前により高かかった.なお網羅的な解析を試みたが,分離できるCECの数が少なくRNA量は1ug 以下であり,通常のマイクロアレイに不十分であることがわかった. さらにマウス腫瘍モデルを用いて、転移能の高い腫瘍においては転移能が低い腫瘍に比べCECが高く,転移能とCEC数が相関することを見出した.今後は治療後の効果判定や予後との相関についても患者の臨床経過を追跡し解析予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね、当初の予定通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
フローサイトメトリーを用い、転移性腎がん患者の臨床病期、組織型と末梢血中のCirculating EC数 (CD31(+) CD45(-))の相関や血管内皮マーカーの解析Circulating ECを用いたin vitroアッセイの確立ならびにCirculating ECアッセイによる血管新生阻害剤の治療効果判定評価法の確立。 Circulating ECを用いたin vitroアッセイの確立ならびにCirculating ECアッセイによる血管新生阻害剤の治療効果判定評価法の確立。 ヒト腎がん皮下移植(OSRC-2)ヌードマウスモデルを用いて、腫瘍の進展や血管新生阻害療法の分子標的治療前・中・後のCEC数の発現推移解析。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(16 results)