2011 Fiscal Year Research-status Report
精巣腫瘍における癌精巣抗原の発現パターンの解析とその予後予測への応用
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23592346
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
中村 晃和 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10381964)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 恒治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10243239)
河内 明宏 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90240952)
三神 一哉 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10291585)
本郷 文弥 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80291798)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 癌精巣抗原 / 精巣腫瘍 / Multiplex qPCR / 前立腺癌 |
Research Abstract |
本研究の目的は癌精巣抗原(cancer/testis antigens(CTAs))の発現パターンを解析することにより、精巣腫瘍の予後および化学療法の感受性が予測可能であるかを検討することである。 本年度は、まず一度に多数の遺伝子の発現を解析できる手段として有用なmultiplex real-time quantitative polymerase chain reaction (multiplex qPCR)を用いて、すでにvalidationの終了した9種類のCTAsと3種類の内部コントロール遺伝子について、その妥当性について検討した。 固定後数年を経過した精巣腫瘍のホルマリン固定、パラフィン包埋組織切片より抽出したRNAのqualityはサンプル間でのばらつきが大きく、これらの遺伝子セットの妥当性を評価するのに適切ではないと判断した。そのため、凍結組織を用いた検討を行うこととしたが、精巣腫瘍は症例数が少なく、十分な数の凍結サンプルを得ることが不可能であったため、まずfollow-upデータを有する前立腺全摘出後の前立腺腫瘍組織の凍結サンプルを用いて検討した。その結果、9種類のCTAsのうち5種類の遺伝子において生化学的再発群と非再発群の間において有意な発現の差が認められた。またそのうちの3種類のCTAsでは高発現群と低発現群の間で、生化学的非再発生存率に有意な差を認めた。 以上の結果より、OncomineおよびGEO 等のdatabaseを用いて選択したこれら9種類のCTAsは癌の進展を予測するpotentialを有する可能性を確認できた。当初、研究実施計画書においては前立腺癌や膀胱癌などの他腫瘍への応用は、精巣腫瘍における検討後に行う予定であったが、本成果によりCTAsの発現パターンの解析が、前立腺全摘出術後の前立腺癌の進展を予測できる可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
固定後数年を経過した精巣腫瘍のホルマリン固定、パラフィン包埋組織切片より抽出したRNAのqualityが予想以上にばらつきが大きく、抽出方法の再検討を要するため。
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Strategy for Future Research Activity |
精巣腫瘍のホルマリン固定、パラフィン包埋組織切片より抽出するRNAのqualityを上げるため、プロコール中の様々なstep(温度や時間など)に対して、種々の条件を検討する。また他の既存の商用化されたkitについても比較検討を加える。Multiplex qPCRの施行、および選択したCTAsに関しては問題ないため、最適なRNA抽出の条件を見出すことを最優先課題とする。 種々の条件検討後も問題が解決できない場合は、比較的多数の凍結サンプルが使用可能な膀胱癌や腎癌において、選択したCTAsの有用性について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
商用化されたRNA抽出kitの購入、multiplex qPCRを施行するための試薬の購入(プライマー、プローブ等)、およびさらなる候補遺伝子の探索を行うためのcDNAマイクロアレイに研究費を割り当てる予定である。
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