2013 Fiscal Year Annual Research Report
夜間頻尿はメタボリック症候群の発症予測あるいは進行のマーカーとなりうるか?
Project/Area Number |
23592360
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
青木 芳隆 福井大学, 医学部, 助教 (30273006)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 修 福井大学, 医学部, 教授 (90242552)
日下 幸則 福井大学, 医学部, 教授 (70135680)
松田 陽介 福井大学, 医学部, 助教 (90345687)
土山 克樹 福井大学, 医学部附属病院, 助教 (90464073)
松本 智恵子 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (80377043)
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Keywords | 夜間頻尿 / 高血圧 / 肥満 / 高血糖 / 脂質代謝異常 |
Research Abstract |
これまでに我々は福井県住民健康診受診者約3万人の男女を対象とした大規模な疫学調査の結果,メタボリック症候群の構成要素数が増えるにつれ、夜間頻尿の危険度が高くなることを報告してきた。その結果をふまえて、福井県住民健康診査4年後の住民検診を再び受診した者を縦断的に解析したところ、以下の結果を得た。 1) 4 年後の夜間頻尿の増悪/改善は、拡張期血圧の変動と関連していた。拡張期高血圧の患者が収縮期高血圧に進行することは知られており、夜間頻尿はその早期発見マーカーになる可能性が示唆された。 2) 65 歳以下では、夜間頻尿を有するものは4 年後にメタボリック症候群を有意に高く発症しやすいことを見出した。その危険度は、年齢および性別による調整後、2.3-2.9 倍だった。このことから、夜間頻尿は将来のメタボリック症候群発症の予測因子となりうると考えられた。 3) 4 年間の夜間頻尿出現率の変化をみると、60-74 歳の変化が最も大きい傾向にあった。4年間の夜間頻尿の変動は比較的多くに認めるものの、若年者ほど夜間頻尿の消失率が;高く、高齢になるほど出現率は高く、その消失率は低いことがわかった。 以上の結果から、夜間頻尿の出現、消失といった変化には、メタボリック症候群の構成要素を含むさまざま基礎疾患の変化が関係している可能性があると推測され、今後、健康診査受診者を対象に長期的縦断調査を継続し、このことを解明したいと考えている。
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Research Products
(6 results)