2011 Fiscal Year Research-status Report
絨毛癌におけるhCG過剰糖鎖付加酵素の機能と絨毛癌発症機構の解明
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23592445
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山本 英子 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (10432262)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 清住 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90335026)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 胞状奇胎 / 絨毛癌 / 細胞株樹立 |
Research Abstract |
1. GnT-IVa発現抑制絨毛癌細胞モデルの作成および機能解析GnT-IVaのshRNAベクターを作成し、GnT-IVa強発現絨毛癌細胞株Jarに遺伝子導入し、GnT-IVa発現抑制絨毛癌細胞株を作成した。細胞増殖能は変化しないが、遊走能および浸潤能の低下を認めた。ヌードマウスに皮下投与したところ、WT株とコントロールベクター導入株では皮下腫瘍形成を認めたが、KD株では腫瘍形成は認めず、マウスの生存に差を認めた。2.胞状奇胎由来栄養膜細胞株の樹立当院の倫理委員会の承認および手術患者より同意の得られた全胞状奇胎組織を用いた初代培養を行い、得られた細胞にレンチウイルスベクターを用いてhuman telomerase reverse transcriptase (hTERT)および 変異Cdk4, cyclinD1, p53の組み合わせを用いた遺伝子導入を行った。上皮細胞の確認を、サイトケラチンとビメンチンに対する抗体を用いた免疫染色にて行った。hCGおよびhPLの発現を認めた。患者(頬粘膜細胞)および胞状奇胎樹立細胞よりDNAを抽出し、STR解析にてDNA多型を調べところ、雄核発生由来で2精子受精による全胞状奇胎由来であることが確認できた。染色体検査では、胞状奇胎組織は46,XXであったが、細胞株は4倍体に近い染色体数であった。この細胞をHMol3とし、以前に樹立した全胞状奇胎由来細胞株HMol1-3BおよびHMol1-2Cとともに、培養上清中のhCGおよびhPLを測定したが、hCG分泌はいずれも絨毛癌細胞株に比べて低い結果であった。hPLの分泌は認めなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
GnT-IVaのshRNAベクターが順調に作成できたため予定通りの実験進行となった。また胞状奇胎細胞由来の新しい細胞株樹立については、以前の樹立経験があったため比較的順調に上皮細胞のセレクションを行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
作成できたGnT-IVa KD株(絨毛癌)用い、ヌードマウスの肺転移モデルを作成する。尾静脈より絨毛癌細胞を投与し、GnT-IV発現の有無による肺転移および生存の差について検討する。GnT-IVaのプロモーターの解析を新たに始める。胞状奇胎由来細胞株に対して癌遺伝子を遺伝子導入し、絨毛癌化モデル作成を試みる。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
ヌードマウス肺転移モデルのために、マウスの購入が必要である。プロモーターの解析および癌遺伝子導入に必要な実験試薬および器材の購入を予定している。国内および国際学会での発表および論文投稿を予定しているため、旅費および論文校正や印刷費の使用を計画している。
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[Journal Article] Role of the renin-angiotensin system in gynecologic cancers.2011
Author(s)
Ino K, Shibata K, Yamamoto E, Kajiyama H, Nawa A, Mabuchi Y, Yagi S, Minami S, Tanizaki Y, Kobayashi A, Kikkawa F.
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Journal Title
Curr Cancer Drug Targets
Volume: 11(4)
Pages: 405-411
DOI
Peer Reviewed
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