2013 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23592761
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
西山 秀昌 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (60243250)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 健介 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90272822)
新国 農 新潟大学, 医歯学系, 助教 (80419316)
|
Keywords | 外側翼突筋 / 翼突静脈叢 / T2値 / 筋痛 / 自立神経 |
Research Abstract |
MRI画像でのT2mapおよび簡易T2値を用いた咀嚼筋の分析を継続して行っており、学会発表として、以下を行った。 新國 農,西山秀昌,林 孝文.T2値による外側翼突筋と翼突静脈叢の判別、並びに両者と顎関節症の疼痛との関連性.NPO法人日本歯科放射線学会第54回総会・学術大会,2013年5月31日-6月2日,福岡市(福岡県立ももち文化センター) 上記の要約: 顎関節症を含め、咀嚼筋の疼痛を有する症例では、外表からの診査が容易な咬筋や側頭筋のみならず、外側・内側翼突筋部の状態を精査する必要があるが、特に下顎頭・関節円板に直接付着している外側翼突筋については、翼突静脈叢が混入しているためMRIを含めた画像評価が困難であった。今回、T2値にて両者を区分するとともに、その評価を試みた。外側翼突筋については疼痛とT2値との間に関連性は認められず、翼突静脈叢の混入度と咀嚼筋T2値が相関しているということが明らかとなった。咬筋での顎関節症患者での疼痛の有無によるT2値の差は1から5msec程度であったが、外側翼突筋での翼突静脈層の混入度による差は15msec程度と見込まれ、筋痛に関連するT2値変動が隠されてしまったと思われた。 現在、学内共同研究にて症例を増やしているところであるが、現時点で顎関節症患者のT2値の左右差以上の値を呈する症例が多く、神経系が関与する場合には、外側翼突筋と翼突静脈叢との関係に似た状況が強く関与している可能性が考えられる。すなわち、疼痛刺激に伴う局所の血流量の増加(自立神経系の作用)による影響が出ている可能性が示唆されうる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
初年度の東日本大震災、2年目の病院・学部の引越(一時退避場所への移動)と研究が中断される機会が多く、全体的な遅れを取り戻せない状態である。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は最終年度であるが、学部の最終的な引越(一時退避場所から最終的な引っ越し先への移動)およびMRI撮像装置の更新があり、客観的なデータを確実に収集するために、1年間の研究期間の延長を申請する予定である。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
初年度の大震災の影響、2年目以降の病院・学部の引越があり、研究が全体的に遅れている。また、データ解析ソフトの一部にWindowsXPでのみ稼働するソフト類があったため、Windows7および8.1への移行が必要で、ソフトが対応し次第、機器を購入する予定である。 一部をデータ解析ソフトおよび解析用のPCを更新する費用に充てる。また、本来の計画に従って、研究成果の発表と、研究協力者への支給に充てる。
|
Research Products
(1 results)