2012 Fiscal Year Research-status Report
仮想患者を用いた口内法X線撮影実習・評価システムの開発
Project/Area Number |
23592776
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
荒木 和之 昭和大学, 歯学部, 准教授 (50184271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳森 謙二 九州大学, 歯学研究科(研究院), その他 (40253463)
田口 亮 東京都市大学, 工学部, 教授 (40216825)
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Keywords | 仮想空間 / 口内法X線撮影 / 実習 / 教育 |
Research Abstract |
歯科における口内法X線撮影の質を良好に担保することは、良好な歯科医療ならびに国民の放射線被曝線量の低減の両点で重要である。臨床実習や臨床研修の場で十分な修練を積む必要があるが、患者の権利の増大などに伴い十分な訓練をおこなうことが不可能になりつつある。本研究では現在急速に進歩しているバーチャルリアリティ(VR)の技法を応用して、患者の口腔内を模した仮想空間上での口内法X線撮影シミュレーションシステムを構築することを目的とした。 本年度は、昨年度に試作したシステムを用い、臨床実習生に試用してもらいその効果をアンケート方式で調査した。アンケート項目はX線投影角度の写真への影響に関する項目で、垂直的角度付け(二等分法の原理)および水平的角度付けの理解に関する項目、照射野のズレ(コーンカット)の理解に関する項目、像の拡大率の理解に関する項目、装置に関しては今回採用したゲームパッドの使いやすさに関する項目、ヘッドマウントディスプレーの見やすさに関する項目など全部で11項目について調査した。 その結果、本システムに対して全体的な評価はおおよそ良好であった。ただ、評価の個人差が大きかった。また、装置に関しては、ゲームパッドでの操作は扱いにくいという意見が多かった。2大学で同様のアンケート調査を行ったが、評価にややズレが見られた。これは、口内法について、教科書による知識で十分理解できる学生もあれば、このようなソフトの手助けでよく理解できる学生もあると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究は、昨年度試作した口内法X線撮影訓練システムを臨床実習の学生に試用してもらい、アンケートおよび聞き取り調査で本システムの利点・欠点を明らかにすることにあった。この点は元々本年度に行う予定であったので、本研究はおおむね順調に進んでいると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、本年度の調査結果を基に研究費の範囲内で改良できる点は改良する予定である。また、結果を世界に向けて公表する予定である。また、シミュレーションで作成されるX線写真を評価する方法を検討する
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は今年度までの成果を世界に向けて公表するため、国際歯科放射線会議での発表のために使用する予定である。
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Research Products
(1 results)