2011 Fiscal Year Research-status Report
RIと近赤外蛍光との複合イメージングを用いた腫瘍画像化の試み
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23592783
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
羽山 和秀 日本歯科大学, 新潟生命歯学部, 准教授 (60120713)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 分子イメージング / 腫瘍画像化 / シリカナノ粒子 / 近赤外蛍光 / 核医学 / モノクローナル抗体 |
Research Abstract |
RIと近赤外蛍光との複合イメージングのため、シリカナノ粒子を用いて異なる画像様式を複合した分子イメージングを考案した。シリカナノ粒子は多機能性を付与するためポリマー(PAMAM)を付与した。センチネルリンパ節を核医学と近赤外蛍光のシリカナノ粒子複合イメージンによる術中可視化の可能性を基礎実験と動物実験で明らかにしてきた。2011年10月に米国サンジェゴで開催された世界分子イメージング会議においてその成果を発表し、ポスター賞の候補に選ばれた。残念ながら選ばれなかったが世界の上位レベルであることが確認された1)。また、さらに、シリカナノ粒子に抗体(HER2/ErbB2)を結合させ、HER2との反応で発生する近赤外蛍光を測定して抗体標識を検証した。1)Makoto Tsuchimochi, Kazuhide Hayama, Ayako Kameta, Haruka Yamaguchi,Michio Toyama, Ichiro Sasagawa, Norio Tsubokawa : Dual-modality Imaging Using Radionuclide and Near-infrared Fluorescence Nanoparticles for Sentinel Lymph Node Biopsy: An Animal Study, 2011 World Molecular Imaging Congress, San Diego, California, 2011.9
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の計画は、1) ポリマー(PAMAM)グラフト化による生体親和性シリカナノ粒子へのRIと近赤外蛍光との結合、2)実現できたRIと近赤外蛍光との複合分子イメージングシリカナノ粒子へのHER2抗体の結合であった。1)については核医学と近赤外蛍光のシリカナノ粒子複合イメージンによる術中可視化の可能性を基礎実験と動物実験で明らかにし、世界分子イメージング会議においてその成果を発表しており、達成されている。また、2)はシリカナノ粒子にHER2抗体を結合させ、HER2との反応で発生する近赤外蛍光を測定して抗体標識を検証しており、ほぼ達成されている。以上のことからおおむね順調に進展していると判定する。
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Strategy for Future Research Activity |
モノクローナル抗体を結合させた複合イメージングシリカナノ粒子を用いた細胞イメージングの検討をするためにEGFR2(HER2)モノクローナル抗体をシリカナノ粒子に結合させ、EGFR2(HER2)やEGFR1が発現している培養癌細胞に投与して、マイクロプレートリーダによる近赤外蛍光量測定、倒立顕微鏡によるイメージング細胞の近赤外蛍光観察、オートラジオグラフィ、オートウェルガンマシステムによるRI集積量の定量測定、および高性能の小型半導体ガンマカメラを使用して標識培養細胞のTc-99m RI検出感度を検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
モノクローナル抗体結合の複合イメージングシリカナノ粒子の細胞イメージングの検討をするためのEGFR2(HER2)モノクローナル抗体、シリカナノ粒子、EGFR2(HER2)およびEGFR1が発現している培養癌細胞は現有しており、近赤外蛍光量測定用のマイクロプレートリーダ、イメージング細胞の近赤外蛍光観察の倒立顕微鏡、オートラジオグラフィ、RI集積量の定量測定用のオートウェルガンマシステム、および高性能の小型半導体ガンマカメラは日本歯科大学新潟生命歯学部歯科放射線学研究室および先端研究所RI施設に現有している。次年度の研究費は各測定等で使用する消耗品を購入し、結果発表のための旅費として使用していく予定である。
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