2013 Fiscal Year Annual Research Report
パウダージェットデポジション法による象牙質上HAp高機能インターフェイス創成
Project/Area Number |
23592793
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
野地 美代子 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (70431583)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
赤塚 亮 東北大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10586514)
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Keywords | パウダージェットデポジション / ハイドロキシアパタイト / 変色歯 / 探索的臨床研究 |
Research Abstract |
現在、変色歯に対する歯科治療が一般的になってきている。東北大学の佐々木・厨川らは、歯の主成分であるハイドロキシアパタイト(HAP)粉末を常温・常圧下にて歯質に衝突させ、接着性材料を介することなく、歯面上に直接HA膜を形成するパウダージェットデポジション(PJD)法を開発した。PJD法にて歯質平面上に形成されたHAP膜は、平均膜厚約50µmで均一に成膜されており、エナメル質と同等の硬さを有し、エナメル質に対し接着処理されたコンポジットレジンと同程度の接着強度を有することが明らかとなっている。研磨されたHAP膜は非常に滑沢で高い光沢度を示しており、サーマルサイクル試験前後のHAP膜の形態性状、機械的性状に変化は認められなかった。 このような背景から、変色歯に対して、PJD法によるHAP成膜を行うことで、知覚過敏や歯質削除といった侵襲を与えることがなく色調改善することが期待できる。ラットを用いた急性吸入毒性試験によりPJD法が全身的な悪影響を与えないこと、さらにビーグル犬を用いた前臨床試験(倫理委員会承認番号:19医施-1)においてもHAP成膜による安全性・有効性に関しての確認はなされているものの、ヒトでの臨床試験には至っておらず、ヒトへの安全性・有効性は明らかとされていない。そこで、本PJD法の臨床応用の第一段階として、健常者を対象としたPJD法における医療機器の探索的治験を行って、本法のヒトに対する安全性を確認し、ヒトに生成したHAP膜の形態的・機能的評価方法を確立することを目的として試験を実施した。
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Research Products
(2 results)