2014 Fiscal Year Annual Research Report
骨芽細胞組み込み型人工骨による顎堤再建へのGBR法の応用
Project/Area Number |
23592823
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大堀 ことは 北海道大学, 大学病院, 医員 (10374539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 敦郎 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (20210627)
小松原 浩実 北海道大学, 大学病院, 助教 (50221247)
山本 悟 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (10344524)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 培養人工骨 / GBR法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、まずラット大腿骨より骨髄幹細胞を採取し、初代培養を行った。1、2、3、4週間培養した予備実験でアルカリフォスファターゼ(ALP)活性、DNA量、Ca(カルシウム)量測定において、骨形成が認められることを確認した上で、ラット骨髄幹細胞を多孔質HAP気孔内で培養し、培養人工骨を作製した。2週間、4週間培養して作製した培養人工骨をラット背部に埋入し、2週間後、埋入部位である軟組織を摘出し、ALP活性、Oc(オステオカルシン)を測定した。その結果、2週後には骨芽細胞が増加し、その後4週にかけて骨細胞が増加する傾向が認められた。病理組織学的には、2週培養、4週培養ともに、骨再生は、HAP表面には認められるが内部には認められず、骨量は2週培養の方が多い傾向にあった。 本実験で予定していた生体内吸収性膜のポリ乳酸(PLA)膜は、予備実験において、生体内で明確な炎症反応を示さないことは病理組織学的にも確認したが、滅菌や十分な成形が難しかったため、生体内非吸収性膜のe-PTFE膜を使用した。2週培養人工骨のブロックをラット頭蓋骨上に埋入し、2週間後、8週間後に摘出した。その結果、2週間後では、新生骨は母床骨側に認められるが、培養人工骨のみではブロック表面にも新生骨が認められるものもあった。また、培養人工骨に膜を併用したものでは、新生骨がブロック中央部に認められるものもあったが、培養人工骨のみと比較して、ブロック上部に認められる新生骨量は少なかった。 8週間後では、HAPと培養人工骨とを比較すると、膜の有無に関わらず、培養人工骨を用いた場合の方が新生骨量は多く認められた。また、培養人工骨では、新生骨はブロック中央部にもよくできていた。 以上より、培養人工骨による骨再生に骨誘導再生(GBR)法を応用することにより、短期間で多量の骨形成が可能であることが示された。
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