2012 Fiscal Year Research-status Report
早期荷重インプラントにおけるオッセオインテグレーション獲得のための微小動揺の閾値
Project/Area Number |
23592893
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
村上 和宏 奈良県立医科大学, 医学部, 研究員 (60569078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 一彦 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (20243842)
堤 定美 日本大学, 歯学部, 教授 (00028739)
姜 有峯 日本大学, 歯学部, 研究員 (40437273)
杉浦 勉 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (60398435)
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Keywords | 歯科インプラント / 即時、早期荷重 / オッセオインテグレーション / 微小動揺 / 有限要素法 / 動的荷重 / インプラント安定度 |
Research Abstract |
即時および早期荷重のインプラントのオッセオインテグレーションのためには荷重による微小動揺の大きさが問題となる。また即時荷重による一次骨接触と二次骨接触に起因するインプラントの安定度の変化については概念的にとらえられているが、実際の変化については現在のところ解明されていない。これらを解明するためにウサギ脛骨にインプラントを埋入し、周期的な動的荷重を与えてインプラントの微小の変位量を実測し、概念を立証することを目的とした。今回微小の変位量の測定には非接触のレーザー変位計を用いることにより荷重によるインプラント体の変位を実測することが可能になった。現在インプラントに術直後の変位が150μmの変位になるように即時荷重として周期的な動的荷重を与え変位の変化を測定し、インプラントの変位の詳細な変化について記録が得られた。この結果を総合的に評価することにより、即時荷重におけるオッセオインテグレーションのタイムラインについて確立された見解をみだせると考えている。またこの実験でオッセオインテグレーション獲得のための微小動揺の閾値が150μmでは獲得できることが証明されたが、サンプル数が少ないためさらに実験を行い、検証を行っていく。これらの検証をおこない、150μmが閾値以内であるならばさらに、150μm以上の微小動揺を与えてオッセオインテグレーション獲得のための閾値を探っていく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
荷重装置の完成およびインプラント変位量の測定法については安定した結果が得られ、実験系については確立した。現在動物実験を開始しているが、データのサンプルが少ないため、今後はサンプルサイズを増やすことだけになったため、達成度についてはやや遅延傾向にあるが、今後順調な進展が期待できると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、埋入直後のインプラントの変位が150μmがなるように荷重値を決定し、その荷重を週5回(1Hzの周期で1日900回)与えて実験を行ったが、オッセオインテグレーションが得られた。ただ上記で述べたようにサンプル数がすくないため150μmの荷重群においては最大サンプル数が10程度を目標に採取する。またこれが終了し、研究期間に猶予がある場合さらに高い値(例 200μm)の変位を与え、治癒期間中の変位測定し、その後標本を作製し、評価する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実験に必要な備品の購入についてはほぼ終了している。そのため次年度の研究費については実験に使用する実験動物、インプラント、実験に使用する薬剤などの消耗品に充てられれ、その他として実験終了後の採取した骨の評価を行うため、μCTの撮影費用、また組織標本の作製などに使用する予定である。
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