2013 Fiscal Year Annual Research Report
aPKCλ/ιの発現・局在異常は口腔がんの新たな診断基準となり得るか?
Project/Area Number |
23592972
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
小泉 敏之 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員研究員 (80323575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
光藤 健司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70303641)
來生 知 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30545059)
長嶋 洋治 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10217995)
秋本 和憲 東京理科大学, 薬学部, 准教授 (70285104)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / aPKCλ/ι |
Research Abstract |
前年度までに使用した横浜市立大学附属病院口腔外科で採取した76症例のサンプルで,口腔扁平上皮癌の組織分化度とaPKCλ/ιの過剰発現の間に高い有意差を示す結果を得ている。そのことからも,aPKCλ/ιの過剰発現が口腔扁平上皮癌の悪性度の診断基準となり得る可能性が示唆されている。現在,その結果を英語論文としてとりまとめて英文雑誌に投稿中である。 前年度までに確立していたアセトアルデヒド脱水素酵素(Aldehyde dehydrogenase:ALDH)免疫組織学的染色法を用い,がんの増殖・進展に関与すると考えられているALDH発現とaPKCλ/ι発現との相関について検討をおこなった。しかしながら,ALDH発現とaPKCλ/ι発現との間に統計学的な有意差を認めることはできなかった。次に,癌増殖遺伝子である上皮成長因子受容体(Epidermal Growth Factor Receptor; EGFR)に着目してEGFR発現とaPKCλ/ι発現との間の相関について,免疫組織学的染色法を用いた検証を現在おこなっている。それと同時に,aPKCλ/ι発現と細胞浸潤能に関するin vitro研究を行うために,aPKCλ/ιノックダウン細胞株の樹立を目標とした研究をヒト由来扁平上皮癌細胞株を用いて進行させている。しかし,現時点では樹立にはいたっておらず,研究期間の終了を迎えてしまった。今後も引き続き,ヒト由来扁平上皮癌細胞株を用いてのaPKCλ/ιノックダウン細胞株の樹立を進め,aPKCλ/ι発現と細胞浸潤能に関するin vitro研究を進めていく予定である。
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