2013 Fiscal Year Annual Research Report
発現遺伝子に基づく組織の悪性度と患者免疫能評価を組み合わせた口腔癌の予後診断法
Project/Area Number |
23592976
|
Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
近藤 信夫 朝日大学, 歯学部, 教授 (40202072)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北川 善政 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (00224957)
山崎 裕 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (90250464)
藤内 祝 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50172127)
光藤 健司 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (70303641)
式守 道夫 朝日大学, 歯学部, 教授 (70154193)
高山 英次 朝日大学, 歯学部, 准教授 (70533446)
村松 泰徳 朝日大学, 歯学部, 教授 (30247556)
本橋 征之 朝日大学, 歯学部, 講師 (80396390)
出雲 俊之 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 准教授 (80322709)
川木 晴美 朝日大学, 歯学部, 講師 (70513670)
神谷 真子 朝日大学, 歯学部, 助教 (80181907)
|
Keywords | 口腔扁平上皮癌 / Tリンパ球 / IFN-γ |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌(OSCC)患者において、末梢血漿中のN-Th細胞比が原発腫瘍径の増大に伴い増加することおよび、末梢血液細胞をLPS刺激することによって誘導されるIFN-γ産生量が逆に抑制されることを見出し、患者血液の免疫応答能がOSCCの予後を診断する上での重要な指標となることを示した。しかしながら、OSCCの腫瘍径の増大に伴う末梢血IFN-γ産生能の減弱は、増大した腫瘍がIFN-γ産生能の低下を引き起こすことに由来するのか、 あるいは個々の患者の素因としての抗腫瘍サイトカインであるIFN-γ産生能がもともと低いことが腫瘍の成長を促進する結果なのか、そのメカニズムは不明であった。そこで我々はOSCCの悪性形質が患者免疫系に与える影響をより詳細に検討する目的で,マウスOSCC株を用いた癌移植実験系を構築し、宿主免疫能の動態変化を検討した。 マウスOSCC株と同系統マウスを用いた移植実験系では、腫瘍塊の増大に伴って抗腫瘍サイトカインであるIFN-γ産生能が低下した。今回の実験結果は、既に報告されているOSCC患者における観察結果を支持しており、腫瘍による免疫反応抑制を検討するための動物実験系を構築することが出来た。用いた全ての細胞株において、腫瘍径の増大に伴うIFN-γの産生能が有意に低下することから、OSCCの増大が宿主のTh1型免疫応答能を抑制することが示された。
|
Research Products
(14 results)