2011 Fiscal Year Research-status Report
培養骨膜細胞による歯槽骨再生PhaseII臨床試験と将来の無血清化への基礎的検討
Project/Area Number |
23592985
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星名 秀行 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (30173587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 昌毅 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (10242439)
川瀬 知之 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90191999)
奥田 一博 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00169228)
魚島 勝美 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50213400)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 骨再生 / 自家細胞 / 骨膜 / 培養 / インプラント / 無血清 |
Research Abstract |
【培養自家骨膜併用による歯槽骨造成の臨床試験】 平成23年度中、臨床試験では13名に歯槽骨上および上顎洞底に自家骨40-50%の割合で培養骨膜とPRPを混合した移植材を移植した。移植材の移植床骨上への生着は全般に良好であった。現在までに移植後の骨造成の状態を臨床的、画像所見および組織生検で確認しえた症例において、全例でインプラント埋入を行うに十分な骨再生がみられている。ただし2例において、創治癒に部分的な問題を生じ、移植材の一部排出を生じた。しかしながら、これらは培養骨膜細胞が原因ではなく、術式による通常の骨移植においてみられる異常経過であると考えている。そのほかで明らかに直接原因となる有害事象では観察されなかった。【無血清培地を用いた新たな培養プロトコールによる安全性と培養操作の簡素化と低侵襲化】 ボランティアから提供を受けた顎骨骨膜を用いて、無血清培地を用いた条件検討を開始した。これまでにヒト血清を0.5%まで減量して、おおよそ4週間の培養期間で直径3cmの培養骨膜シートが安定して得られている。コントロールの従来培養法に比べて、試行した無血清培地培養法では、アルカリフォスファターゼ染食で培養骨膜シートの広範囲で酵素活性を示し、アリザリンレッド染色でも広範囲に染色が観察された。これは、骨膜を増殖し、かつ分化を誘導して、骨形成能の優れた細胞を比較して短期間で製作できる低侵襲な方法を確立できる可能性が示された。 今後、これらのデータについて追加的な検証を進めるとともに、培養技術のさらなる最適化を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究目標としての臨床試験はおおむね10名を対象に行われており、その臨床的な経過について、順調に経過観察を行っている。 培養条件の無血清化にかかわる基礎実験については、研究環境が年度後半に整い、培養条件の最適化の試みを進めてきた。年度末の段階で良好な骨分化傾向を示し、かつ短期間の培養で発育の良好な培養条件が整いつつある。これらの結果を踏まえて、細胞の発育状況について各種のマーカーと検出手段を用いた分析を開始した。2012年では臨床試験の結果について日本再生医療学会ならびに日本口腔インプラント学会、培養条件の最適化に関する基礎的検討では日本口腔科学会ならびに日本再生医療学会で発表の準備を進めている。研究結果の公表に関しても、前年度までの実績を学術誌に投稿と受理まで完了することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
実施計画に掲げたことの内容通りに進行する予定である。(1)臨床試験は継続して行う。培養条件や観察は従来通りの方法を継続し、正確な臨床情報を記録する。(2)無血清化の条件設定を前年度までに完了しつつあるので、この内容を各種分析で精査するとともに、必要に応じて修正を行う。(3)学会においてこれまでの研究成果を公表する。(4)学術誌にこれまでの研究成果を投稿する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
実施計画に掲げたことの内容通りに進行する予定である。(1)臨床試験は継続して行う。培養条件や観察は従来通りの方法を継続し、正確な臨床情報を記録する。これにかかわる消耗品を支出する。(2)得られた培養細胞をもとにして、動物への移植実験を開始する。これらに関連する実験消耗品費を支出する。おなじく、作成された細胞のゲノム異常について受託解析にかかる費用を支出する。(3)学会においてこれまでの研究成果を公表する。学会参加費および旅費の支出を行う。(4)学術誌にこれまでの研究成果を投稿する。英文校正および出版経費を支出する。
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Research Products
(1 results)