2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23593033
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
釜崎 陽子 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (30253678)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西口 美由季 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (10253676)
山田 亜矢 東北大学, 歯学研究科(研究院), 准教授 (40295085)
藤原 卓 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00228975)
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Keywords | 歯原性間葉細胞 / 神経栄養因子NT-4 / TrkB-FL / 糖脂質GM3 / d-PDMP / TrkB-T1 |
Research Abstract |
歯原性間葉細胞における神経栄養因子NT-4レセプターTrkB-FL,TrkB-T1の発現について 細胞から抽出したRNAからは、その発現レベルの差は明らかにできていないものの,両レセプターとも存在が確認され、糖脂質GM3、NT-4のいずれか、あるいは両方の存在によって発現が増強されることが確認された。現在は、リアルタイムPCRにて発現レベルの量的な解析を行なっている。 一方、免疫染色のレベルでは、TrkB-FLが細胞膜上に優位に存在していることが確認された。TrkB-T1は観察されず、免疫染色による検出レベル以下であることが考えられた。TrkB-FLは、GM3と同様細胞膜上にほぼ均一に観察された。 糖脂質は普遍的に全ての真核細胞に発現しているが、今回用いた歯原性間葉細胞においてもGM3が主に細胞膜の外層に局在していることが確認された。5μM GM3またはLacCerを外来性に添加して培養した細胞におけるGM3の発現を観察したが,有意な変化としては見いだせなかった。しかしながらグルコシルセラミド合成阻害剤d-PDMP5μMを加えた場合には、GM3の発現は完全には無くならないが、観察が難しくなっていたことから、新たなGM3の生合成が阻害されることにより、GM3の発現は減弱したものと考えている。グルコシルセラミド合成阻害剤d-PDMP5μMを加える場合、GM3のみならず細胞膜上の糖脂質全体が減る事自体に加え、それによる細胞活性の低下も考えられ、かつセラミドの蓄積の影響もあるため、結果の考察に注意が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験系に問題があることが考えられた。当初立案の計画で解析を続けてきたが、細胞分化の影響を解析する実験において整合性のとれる結果が得られず、次の計画にすすむことができなかった。一部実験内容に変更を加え、解析を続けることとする。 研究支援員による援助を取り入れ、効率向上をはかる予定であったが、今年度の後半まで適切な人材がみつからなかった。 24年度は、研究代表者自身の時間的な都合で共同研究を行なっている東北大学への研究打ち合わせが行なう事ができず、研究の進行は滞った。
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Strategy for Future Research Activity |
実験計画の細かい点に修正を加える。サンプル採取のタイミングなど細かい点を整え、使用試薬の濃度に一部修正を加える。 研究支援員による実験補助を活用する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
今年度の後半研究支援員による実験補助が実現したことにより、謝金を研究計画調書とおりに使用する。 次年度は、研究の遂行の円滑化を図るために研究打ち合わせの機会を設け旅費を研究計画調書とおりに使用する。
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