2013 Fiscal Year Annual Research Report
独創的な手法を用いたヒトiPS細胞由来の歯形成細胞群の濃縮法の樹立
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23593038
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
長谷川 大子 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 客員研究員 (00295271)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 正宏 鹿児島大学, 医用ミニブタ先端医療開発研究センター・遺伝子発現制御学分野, 教授 (30287099)
齊藤 一誠 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (90404540)
山崎 要一 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (30200645)
早崎 治明 新潟大学, 医歯学系, 教授 (60238095)
野口 洋文 独立行政法人国立病院機構(千葉東病院臨床研究センター), 外科・移植再生学, 研究員 (50378733)
齊藤 陽子 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (30404487)
稲田 絵美 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (30448568)
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Keywords | iPS細胞 / ameloblast / 遺伝子工学 |
Research Abstract |
本研究課題では、iPS細胞をヌードマウス皮下に移植して得られた奇形腫(様々な分化細胞から成る)から、in vitro 組織再構成法を用いて、歯幹細胞、ameloblast、odontoblastなどの歯関連細胞群のみを選択的に濃縮し、最終的に歯関連細胞株として樹立することを目的とした。 具体的には、まず、①歯関連細胞(ameloblast、odontoblast)に特異的に蛍光タンパクを発現するプラスミドを構築して、乳歯歯髄細胞由来ヒトiPS 細胞へこれらプラスミドを遺伝子導入した後、薬剤で細胞を選別することにより、組換えiPSコロニーを取得する。②遺伝子導入されたヒトiPS細胞をヌードマウスへ移植し、生じた奇形腫を初代培養し、続く薬剤選別を通して、最終的にヒトiPS細胞由来の歯幹細胞、ameloblast、odontoblastなどの細胞株を樹立する。 残念ながら、組換えiPS細胞をヌードマウスに移植し、生じた奇形腫を初代培養し、歯関連細胞の出現を蛍光発現で検索した結果、蛍光を発現する細胞を観察することができなかった。おそらくin vivoで奇形腫が形成される過程で導入された遺伝子にはサイレンシングなどの遺伝子発現抑制がかかっていた可能性がある。そこで、遺伝子導入前のiPS細胞由来の奇形腫から得た初代培養細胞について、RT-PCR解析を行った。その結果、OCT3/4、NANOG、NESTIN、OC (osteocalcin)、DMP、DSPP、BGPの発現が認められた。また、奇形腫の初代培養細胞について、免疫組織学的解析を行ったところ、amelogenin遺伝子(AMELX)の存在も確認された。以上より、in vitroでiPS細胞から歯形成に係わる細胞群を分化誘導し、歯形成に係わるそれぞれの細胞株を樹立できる可能性が示された。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] ヒト乳歯歯髄由来iPS細胞樹立におけるフィーダー細胞選択の重要性2013
Author(s)
村上智哉, 齊藤一誠, 稲田絵美, 岩瀬陽子, 長谷川大子, 窪田直子, 松本祐子, 大島邦子, 岡 暁子, 山崎要一, 早崎治明
Organizer
第51回日本小児歯科学会
Place of Presentation
岐阜県
Year and Date
20130523-20130524