2012 Fiscal Year Research-status Report
乳酸菌が介護高齢者の歯周疾患と全身健康状態に及ぼす効果
Project/Area Number |
23593078
|
Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
廣藤 卓雄 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10189897)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 雅裕 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (10253460)
内藤 徹 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (10244782)
谷口 奈央 福岡歯科大学, 歯学部, 講師 (60372885)
|
Keywords | プロバイオティクス / 乳酸菌 / 口臭 / 歯周病 / 高齢者・有病者 |
Research Abstract |
乳酸菌Lactobacillus salivarius WB21株が、口腔内細菌に及ぼす作用と口臭や歯周病に与える影響を調べるために、口臭患者を対象としたプラセボを使った二重盲検ランダム化比較試験を実施した。主要なVSC産生菌とL. salivariusの定量解析には、PCR法を用いた。また、乳酸菌配合オイルを用いて、歯周病患者を対象とした二重盲検ランダム化クロスオーバー比較試験を実施した。 まず、Lactobacillus salivarius WB21株錠とそのプラセボ錠を用いた2週間の二重盲検ランダム化クロスオーバー比較試験 (n = 23) を実施した。その結果、群間比較でプラセボ使用時期に比較して乳酸菌使用時期には、有意なVSCと歯周ポケットの改善がみられた。また群内比較においても、プロバイオティクス使用時期には2週間で有意な改善がみられたが、プラセボ錠使用時期には改善傾向であったが統計学的有意差はみられなかった。 また、L. salivarius WB21配合オイルとそのプラセボオイルを作製し、歯周病患者42名を対象に実施した二重盲検ランダム化比較試験では、2週後に乳酸菌群でBOPの有意な改善とL.salivariusWB21の有意な増加がみられた。T-RFLP解析によって唾液中の細菌構成の変化を調べたところ、細菌構成を大きく変えることはなく、VSC産生菌の割合は乳酸菌群で有意差はなかったが減少した。 L. salivarius WB21は、その形状にかかわらず口腔利用が歯周組織と口臭の改善をもたらすことを明らかにした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現状ではプロバイオティクスとして使用する乳酸菌Lactobacillus salivarius WB21株のタブレット或いはオイル形態として使用方法が確立されてきたと思われる。しかしながらオイル形状製品のさらなる改良と使用方法の確立および高齢者・有病者への使用の検討に到達していない。
|
Strategy for Future Research Activity |
プロバイオティクスとして使用する乳酸菌Lactobacillus salivarius WB21株タブレットに関しては小児・成人・健常高齢者に利用していただき口腔・全身状態へ及ぼす影響についてさらなる検討を進めその意義を発信するとともにLactobacillus salivarius WB21株配合オイルの改良とその高齢者・有病者の口腔・全身状態へ使用による及ぼす影響について検討を行い、乳酸菌Lactobacillus salivarius WB21株のプロバイオティクスとしての有効性を発信したい。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
Lactobacillus salivarius WB21株配合オイル改良と高齢者・有病者の口腔・全身状態へ及ぼす影響について検討を行う。また、健常健常高齢者には乳酸菌Lactobacillus salivarius WB21株タブレットを使用することによる口腔・全身状態へ及ぼす影響について検討を行う。
|
Research Products
(17 results)