2012 Fiscal Year Research-status Report
インフルエンザの重症化に関係する細菌を検出指標とする新しい口腔ケアシステムの開発
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23593084
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
白田 千代子 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (00567589)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花田 信弘 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70180916)
野村 義明 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (90350587)
今井 奨 鶴見大学, 歯学部, 講師 (80072958)
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Keywords | 口腔ケア |
Research Abstract |
1:サンプリングした結果―東京医科歯科大学学生が、職員より常在菌、日和見菌の個人差が少ないため学生を対象とした。また、細菌叢の予備研究の結果、舌、咽頭、頬に同様の日和見菌が存在していることがわかったため、口腔内7か所より、サンプル抽出個所を4箇所に決定した。さらに口腔内唾液を摂取し、細菌数をカウントしている。 2:口腔ケアによる細菌の変化の実施―口腔ケア実施後の口腔常在菌の変化を測定:①対象群は口腔内の菌と細菌数の変化を測定 ②介入群Aは機械的に口腔を清掃し、対象群と同等に口腔内の菌と細菌数の変化を測定 ③介入群Bは化学的に口腔を清掃し、対象群と同等に口腔内の菌と細菌数の変化を測定 結果:②③は、介入後12時間は、菌の種類も菌数も低下するが、その後は対象群と同等 の状況に細菌叢がなってしまうが、健康な学生は、日和見菌の種類が少ない。継続実施している。 3:3D法により、歯に付着する常在菌種や常在細菌数は減少させることができる。口腔粘膜には、プロテクターをつくることができないため、薬剤の選択を実施した。 4:微生物および動物実験の継続実施―①既に分離されている口腔細菌を用いてそれらが酸性するHA解裂プロテーゼとノイラミニターゼ活性を測定し、インフルエンザウイルス感染・増殖への影響をinvitroで解析する。唾液に関しても同様な解析をおこなう。②流行期間中にインフルエンザウイルスに罹患し重症化した患者より得られた細菌について同様な解析をおこなう。③ウイルス活性化能の見られた最近について、動物モデルで共感染によりウイルス増大が見られるか、逆に細菌の気道内定着が増強されるかどうか解析する。④増悪予防の薬剤の開発を目指し、プロテアーゼインヒビター及びイノラミニダーゼインヒビターにより細菌共存によるインフルエンザ感染増強を抑制することが可能か検討する。1.2.3.4.継続実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
インフルエンザの流行時、介入対象者に同意をもとめることがないため、研究に適切な患者の確保ができにくかった。口腔ケア等研究開発に向けて、学生においては、対照群の確保はできやすいが、介入群の確保は、日常実践してもらうことが多いので、研究協力者を確保するのが、実験を事情により中止することが、たびたびあり、大変であるため、計画を軌道に乗せられにくい。計画通りには進行しないが、どうにか進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
1. 鶴見大学病院でのインフルエンザ罹患患者の口腔細菌種と健康の学生との口腔細菌種を比較検討する。 2.学生の口腔粘膜の清掃方法やケア方法を確立し、口腔細菌種、口腔細菌数、日和見菌 の種の変化をみる。 3.夏休暇を利用し調査を実施秋までには、終了させる。 計画通りに進行はしていないが、実施できていないところを集中的に実施する。終了しているところは、鶴見大学における実施内容と当大学との実施内容とをすり合わせ、研究結果をまとめていく。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
研究費は、細菌検査用品:口腔内日和見菌、口腔常在菌、口腔細菌数測定キット。口腔ケア用品:口腔ケア、口腔清掃に使用する機材、薬剤の使用。報告資料:まとめたものを、報告する資料を作成する。
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Research Products
(2 results)