2013 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の日常生活動作機能回復に有効な生活リズム調整ケアに関する研究
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23593146
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
角濱 春美 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (30256359)
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Keywords | 睡眠 / 脳卒中リハビリテーション期 / 生活リズム / ADL / 睡眠障害 / 睡眠覚醒状態 |
Research Abstract |
【目的・方法】脳卒中リハビリテーション期の患者の発症前から発症後までの睡眠覚醒状態とADLの回復について検討するために、聞き取り調査及び活動計による睡眠覚醒状態の判定を行った。 【結果・考察】対象者は男性26名、女性18名、平均年齢は63歳、脳出血が18名、脳梗塞が1名であった。睡眠障害の診断は11名があり、いずれも睡眠薬を処方されていた。FIM判定は入院時から3か月後まで直線的な回復が認められ、3か月後と6か月後には変化が少なかった。夜間睡眠については、入院前後を比較すると、入眠困難があるものが13例から15例に増加、中途覚醒が24例から30例に増加、睡眠の質の低下が22例から27例に増加していた。日中の覚醒困難が入院時に15例あり、このうち、意欲の低下を訴える者が4名あった。日中のnapは28名が取っていたが、夜間の睡眠の妨げになるため眠らないように努力している者が多かった。在宅に戻ってからの睡眠の状態については、入眠時間、覚醒時間ともに入院前の生活に速やかに戻っており、睡眠困難の訴えも減っていた。 活動計による睡眠解析の結果(n=43)では、単相性睡眠で中途覚醒も少ない者が24例、単相性であるが入眠潜時が増加している者が2名あった。日中の睡眠が多く多相性である者が6例、夜間の睡眠の分断が著しく多相性となっている者が7例、睡眠時間が極端に短い者が4例みられた。ADLの低下と多相性化とに関連がみられることが示唆され、さらに、主観的データでは現れない睡眠の質の低下がみられている者が多く、客観的に睡眠状況をアセスメントすることと、速やかな医療、ケアの提供が必要であると考えられた。
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Research Products
(1 results)