2013 Fiscal Year Annual Research Report
介護老人保健施設の日常ケア実践における倫理的意思決定を支援する看護管理介入
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23593155
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
菊地 悦子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 講師 (90307653)
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Keywords | 看護管理 / 倫理 / 介護保険施設 |
Research Abstract |
介護老人保健施設の日常ケア実践における倫理的意思決定を支援する看護管理者の管理実践行動を明らかにした23年度、24年度の研究結果から、高齢者長期ケア施設において日常倫理に基づくケアを確立する看護管理実践モデルの開発を行った。 看護管理実践モデルの開発は、24年度に抽出した看護管理実践行動の洗練、看護管理者の管理実践行動を起こすまでの判断過程、実践、実践の評価を23年度、24年度に収集したデータを分析し作成した。 看護管理実践行動の洗練は、効果があった看護管理実践行動をエキスパートパネルにて経験的妥当性で洗練した。洗練をした看護管理実践行動を内容の類似性で統合し看護管理実践を日常倫理に基づくケアを確立する看護管理実践行動とした。さらに、管理実践行動を職能団体から推薦された高齢者長期ケア施設の現役の看護管理者を参加者としてデルファイ法で合意形成を行った。結果、62の看護管理実践行動に合意が得られた。 23年度のインタビューデータを分析した結果、長期ケア施設で倫理的な日常ケアを提供するために看護管理者が行う管理的介入は、看護管理者の醸成された倫理観によって日常ケアにおける倫理的問題を発見し、日常倫理に基づくケア提供を阻害している要因を探索、その結果に基づいて管理的介入方法を決定していることが明らかになった。また管理実践の効果は、職員への効果と施設入所者への効果の2側面で評価していた。介護老人保健施設の日常ケア実践における倫理的意思決定を支援する看護管理実践は、<看護管理者の倫理観の醸成><日常倫理的問題の発見><日常倫理に基づくケアの阻害要因の探索><管理実践行動><看護管理実践の評価>の5つの要素で構成され、看護管理実践行動は、16の目的別に分類された。結果は、入所者の尊厳を保持したケア提供を確立するために看護管理者が倫理的問題に気づき改善するための管理実践に活用できると考えられた。
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Research Products
(1 results)