2011 Fiscal Year Research-status Report
3Dを用いた看護教育教材の開発と教育プログラムの構築
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23593196
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
井野 恭子 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (30399240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高植 幸子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (10335127)
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (30369607)
原 好恵 椙山女学園大学, 看護学部, 助教 (20441397)
太田 美智男 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (20111841)
木村 美智子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (50153218)
栗田 孝子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (00336637)
社本 生衣 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (40593512)
佐藤 晶子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (20593510)
長谷川 信子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30516935)
柴田 綾子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30593511)
長縄 慎二 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50242863)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 教材開発 / 看護学 / 3次元画像 / 仮想化人体 / 教育プログラム |
Research Abstract |
本年度は、連携協力者がこれまでに取り組んでいる「人体計算解剖学」の知識基盤を活用し、看護学分野で活用できる仮想化人体による3次元画像教材の開発に取り組んだ。具体的には研究メンバーの組織化に始まり計5回の学外打ち合わせ、および計3回の学内打ち合わせを定期的に開催し、教材のコンテンツの内容検討に取り組んだ。その結果、教材の活用場面として、第1段階では看護学の専門基礎科目である「人体の機能と構造学」で活用できる教材を開発することに決定し、その後、フィジカルアセスメント学等で活用できる教材を開発するという教材開発の方向性を確定した。 本教材の特徴は、パソコン画面上に限定されるものであるが、操作者が望む方向、すなわち人体を前後面および左右の側面について、体表面からフライススル―することにより、体表面と内臓の位置関係を学ぶことができる。また、人体のあらゆる方向からCT画像を基にVOI機能を用いて切断することにより、さらに具体的に学ぶことができる。 本年度には現状の教材を学生に2回提示し、看護学生の立場からの意見の集約にも取り組んだ。その結果としては、学生は本教材に対し興味関心が高く、この教材を活用して学習に臨みたいという意見が多く寄せられた。しかしその一方で、現状の教材では各臓器のセグメンテーションが完了しておらず、各臓器のわかりやすさという点で課題が残った。今後、更に教材としての完成度を高めてゆく必要性が示唆された。 教育プログラムの開発に関しては、開発する教材の方向性が明確になったことにより、現在、学生を対象とした教育プログラムの検討を開始している。教育プログラムの有効性について、研究を遂行する段階であり、研究倫理等の手続きを行い、実践に向けての準備に取り組んでいる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の達成目標は、「教材の開発」である。具体的な内容としては、看護学分野で活用する人体の構造の部位の仮想化人体データをもとに、学生の操作性を考慮した効果的な3次元画像教材の開発、および教育プログラムの検討である。 3次元画像教材の開発に関しては概ね到達できたと考える。その理由は、(1)作成する教材の部位の検討が完了し、まずは胸部系(心臓、気管支・肺臓)に関する教材を作成することが決定したこと、(2)教材の内容としては、体表面と内部臓器との関連性の理解、および断面からの構造の位置関係を理解、気管支内を縦走することにより構造を理解することが決定した。しかし、教材の精度については、学生からの意見を元に改修しているところであり、今後さらに臓器別のセグメンテーションが必要である。よって、この点については達成できていない。 教材プログラムの開発に関しては、開発する教材の方向性が明確になったことにより、現在、学生を対象とした教育プログラムの検討を開始している。教育プログラムの有効性について、研究を遂行する段階であり、研究倫理等の手続きを行い、実践に向けての準備に取り組んでいる。よって、これについてもほぼ達成できていると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は開発した教材を用いて、教育プログラムの実施・評価を行うこと、および癌データベース教材の開発に重点を置いて実施する。 1.開発する教材の精度管理の向上に努める。具体的には臓器別のセグメンテーションに取り組む。 2.人体構造学において、教育プログラムを実施し評価する。(1)教育プログラムの評価指標を明確にする。(2)教育プログラム開発研究における倫理申請を行う。(3)教育プログラムを実施する。 3.看護学分野のフィジカルアセスメントの科目において利用できる教材の開発を検討する。 4.呼吸器系癌のデータベース教材を開発する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度は、解消とする科目において、開発した教材を学生へ実践するための、教材備品を準備する必要がある。1.設備備品 (1)現在、教材の提示方法について検討を重ねており、パソコンを基本とするか、タブレット端末を使用するかを決定する予定である。それに応じて学生へ提示する必要台数を購入する。 (2)学生の評価を分析する統計ソフト(自由記述内容に関するテキストマイニング)2.消耗品 教育評価指標を作成するための印刷用紙類、事務備品
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