2012 Fiscal Year Research-status Report
3Dを用いた看護教育教材の開発と教育プログラムの構築
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23593196
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
井野 恭子 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (30399240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高植 幸子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (10335127)
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
原 好恵 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (20441397)
太田 美智男 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (20111841)
木村 美智子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (50153218)
菅屋 潤壹 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (50109352)
栗田 孝子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (00336637)
箭野 育子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30279559)
社本 生衣 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (40593512)
佐藤 晶子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (20593510)
長谷川 信子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30516935)
柴田 綾子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30593511)
長縄 慎二 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50242863)
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Keywords | 3次元画像 / 教材開発 / 看護教育 |
Research Abstract |
本年度は、開発した教材を用いて教育プログラムを実践し、その有効性を検証する段階であり、計画遂行のために連携研究者を含む担当者による定期的な打ち合わせを9回開催した。この打ち合わせにより、昨年度より開発してきた教材を用いた教育プログラムの介入研究の精度を高めて実施することができた。具体的には学生が3D画像教材を活用するための使用テキストを作成し、本教材の特徴であるインタラクティブ性を発揮できるよう配慮したこと、大容量データであることによる学習環境を整備するための準備等が挙げられる。これらの問題点を解決しながら、順次、取り組んでいった。なお、介入研究を実施するにあたり、本学部倫理審査委員会の承認を得て実施している。 介入研究の内容としては、3D画像を用いた開発教材を活用する群と対照群としての教科書を活用する群を設定して実施した。調査内容は教材活用前後による学習内容に関する理解度、教材に対する満足度である。その結果、現状の3D画像開発教材では単色による画像構成であるため、学生の理解を促進させるには不十分であることが示唆された。また、今回の調査は人体の機能と構造学を学ぶ1年生を対象としたが、画像が精密であるが故に、基礎知識が十分でない学生には画像から内容を十分に理解できないという問題点が明らかとなった。 そこで現在、これらの問題点を解決すべく教材の精度管理に励み、教材の改善を図っている。作成する3D画像教材の部位を胸部に限定し、その精度を高めることにした。さらに臓器画像にセグメンテーションを実施すること、画像に説明文を明示することに取り組んでいる。これらを改善することにより、インタラクティブな教材の有効性がさらに高められると考える。今後は肺がんの病態像を画像内に表示し、癌の教材としても活用できる品質に高める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現在、人体の構造理解編の教材作成とともに、病態理解編の肺がんの3D画像教材も作成しており、目的は十分に達成できている。これは研究分担者や連携研究者等、各々の役割を十分に遂行していることによると考えられる。また、セグメンテーション等、高度な技術を必要とする作業には、そのための人材を確保して取り組んでいることも重要な点である。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で本研究の遂行年度は終了予定であるが、本年度中には人体の構造の理解編としての胸部に限定した3D画像教材を完成できるものと考えている。また、病態理解編の肺がんの早期診断用3D画像教材としても完成できると予定している。これらの教材が完成した段階で、新たに教材評価のための調査研究を予定している。それを受けて、教材の再修正に取り組み、その成果を報告する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
教材の精度管理を向上し、教材を完成させるため、次年度ではセグメンテーション作業に伴う業務委託関連費用として1,300,000円が必要となる。また、その作業を行うための液晶タブレットが350,000円、学生が使用するタブレット端末が350,000円要する。さらに、3D画像をもとにして3Dプリンターで全体像の可視化を目指す教材の作成費用に500,000円を必要とする。これらの教材を活用して、学生へ教材の有効性を検証する。 他に、研究用ソフト使用料100,000円、成果発表のための学会参加用の旅費100,000円、印刷費150,000円、その他雑費として51,583円を用いて、研究を遂行し、纏め報告を予定している。
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