2013 Fiscal Year Annual Research Report
3Dを用いた看護教育教材の開発と教育プログラムの構築
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23593196
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
井野 恭子 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (30399240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高植 幸子 椙山女学園大学, 看護学部, 准教授 (10335127)
石原 由華 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30369607)
原 好恵 椙山女学園大学, 看護学部, 講師 (20441397)
太田 美智男 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (20111841)
箭野 育子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (30279559)
木村 美智子 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (50153218)
菅屋 潤壹 椙山女学園大学, 看護学部, 教授 (50109352)
栗田 孝子 大垣女子短期大学, その他部局等, 教授 (00336637)
社本 生衣 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (40593512)
佐藤 晶子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (20593510)
長谷川 信子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30516935)
柴田 綾子 椙山女学園大学, 看護学部, 助手 (30593511)
長縄 慎二 名古屋大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50242863)
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Keywords | 3次元仮想化人体 / 看護教育 / 教材開発 / インタラクティブ |
Research Abstract |
本年度は更なる教材の精度向上に向け、3次元仮想化人体教材の画像(胸部)のセグメンテーションに取り組んだ。具体的には肺臓、心臓、肺動脈、肺静脈、上行大動脈、大動脈弓、上大静脈、肺葉区分、気管支をセグメンテーションし、10症例の教材を作成した。これらの教材は、パソコン操作に不慣れな学生にも容易に取り組めるよう操作性の改善にも取り組み、3次元画像であることに起因する体表面からの位置関係の混乱も改善した。また、この画像データをもとに3Dプリンターにより実践的な胸部モデルの作成に取り組み、教材としての3Dプリンターの有効性を確認した。作製したモデル教材は、肺動脈肺静脈の血管系モデル、右葉と左葉の肺モデル、肋骨と肺臓の位置関係モデル、肺の断面での組み合わせ型教材など多種類のモデルを作成した。これらのパソコン上での3次元画像教材と、手で触れて様々な角度から確認できる臓器モデルを1部の学生に提示したところ、情報リテラシーの高い学生はパソコン上での教材に興味を示すが、パソコンに対して苦手意識のある学生は手にとって胸部モデルに触れることに関心を示していた。今後、これらの教材をより多くの学生に提示しその効果を検証したい。 本研究期間を通じて、計算解剖学を基盤に作成された3次元仮想化人体の看護学分野における教材開発の有効性に取り組んできた。看護基礎教育ではイラストによる解剖教材は既に存在しているが、このように3次元仮想化人体を基盤としたものはないため、本教材は看護学性の興味関心を促すことはできた。しかし、セグメンテーション前の教科書教材との理解度には差が無く、3次元仮想化人体教材のみで学習効果を高めることは困難であることが示唆された。さらにこの教材を有効活用できるためには画像の見方が理解できること、臓器の位置関係は理解していることなど、基礎知識の基盤が重要であることも示唆された。
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