2013 Fiscal Year Annual Research Report
基礎看護技術教育モデルの開発と検証-他大学との連携と協働-
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23593202
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
前川 幸子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (30325724)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
脇坂 豊美 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (50315321)
服部 容子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (20337116)
城宝 環 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (50638533)
阿部 朋子 甲南女子大学, 公私立大学の部局等, 助手 (60512340)
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Keywords | 看護教育の方法 / 看護実践力 / 看護技術 / 教育評価 |
Research Abstract |
本研究の目的は、我々が開発してきた「基礎看護技術学習の道しるべモデル」(以下「本モデル」)の再構築と評価基準の検証である。本モデルの特徴は、看護実践力の基盤となる基礎看護技術教育において「生活者としての対象者の理解」「安全、安楽、自立・自律、その人らしさをふまえた看護援助」を基軸に据え、基礎看護技術における学習の深まりと広がりを考慮した点にある。 我々が取り組んできた課題は主に2点である。1)「本モデル」を用いた技術教育の実践を通して評価指標の3つの観点、つまり①「看護技術の習得状況(学生-教員の相互評価)」②「看護実践への関心(生活者としての患者理解・看護技術のコアの理解の深まり)」③「学習の取り組みやすさ(学習の順序性・発展性)」を調査し、モデルの有効性と妥当性を検証した。2)さらに他大学と連携・協働的に教育を実践することで「本モデル」の可能性、汎用性を検討した。 以上を独自に作成した質問紙法、実技テスト票(教員-学生相互評価)を元に分析した。教員-学生の相互評価では「本モデル」の活用により70%以上の学生が「看護実践力を習得」していると判断していた。また「看護実践への関心」の深まりを実感した学生は77%以上、「本モデルに基づいた学び方」を効果的と評価した学生は86%以上で、両大学での有意差はなかった。学生の学習過程の意味づけとして<段階的な技術学習の可視化>により<学習の繋がりと積み重なり>を理解し、さらに<看護コアを意識化>しながら学習を進めたことは<学習の履歴の確認と今後の学びへの期待>に繋がった。また、自己の看護技術を<振り返ることで気づく段階的学習の良さ>が自覚でき、今後の課題が明確になった。 以上から「本モデル」は可視化された学びの道筋が学習意欲を刺激し、看護実践能力を定着させる一助になっており、汎用可能性があることが検証された。また本モデルを活用した技術教育の有効性が示唆された。
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Research Products
(2 results)