2014 Fiscal Year Annual Research Report
リフレクションを基盤とした看護技術学習における「教え‐学ぶ」の深化の様相
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23593203
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Research Institution | Konan Women's University |
Principal Investigator |
脇坂 豊美 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 講師 (50315321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 幸子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (30325724)
服部 容子 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (20337116)
阿部 朋子 甲南女子大学, 公私立大学の部局等, 助教 (60512340) [Withdrawn]
城宝 環 甲南女子大学, 看護リハビリテーション学部, 助教 (50638533)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 看護教育 / リフレクション / 看護技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、看護技術の授業を中核とした学生と教員のリフレクティブな実践の中で、状況や対象者とのやりとりをとおして生起する、「教え-学ぶ」の深化の様相を明らかにすることである。 研究者自身が担当する授業の準備、授業の実施、授業後に学生の希望者と実施するリフレクション学習の場面、その間に随時実施した先輩教員とのリフレクションの場面を【第1段階】~【第4段階】のリフレクションとした。それらを、VTR、ICレコーダーに記録し、作成した逐語録を質的記述的に分析した。 看護技術の演習の場面において教員は、<学生の上手くいかない経験に分け入る>、<個別の問題状況を探りながら、上手くいくように手立てを試す>こと、その中で<新たなポイントを発見し、意味づける>ことがなされるという学生と教員の「教え-学ぶ」の様相が見られた。ショーン(1983/2007,p159)は、行為の中の省察での新たな経験が実践者のレパートリーを豊かにすると述べている。今回明らかになった、看護技術の演習の場面における学生と教員の「教え-学ぶ」の様相においても、教員は、学生との関わりの中で行為の中の省察を行うことにより、これまで意識していなかった自分の身体の使い方を自覚することになり、それが、新たな援助のポイントであるということが見出された。それを可能にしたのは学生の存在であり、教員は、「教え-学ぶ」の状況の中で、学生の存在により、自分自身の枠組みを超えることができ、指導の幅を広げることができるのだと言える。また、学生にとっては、今回の演習場面における「教え-学ぶ」の状況は、看護技術の有効性に対する発見と驚きという経験であり、その実感は、これからその看護技術を身につけられるように練習したいという、看護技術の学習への扉を開いていく可能性を持っていると考える。
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Research Products
(1 results)