2013 Fiscal Year Annual Research Report
高次脳機能障害患者を支える主介護者の退院時指導プログラムの構築
Project/Area Number |
23593216
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高山 望 北海道大学, 保健科学研究院, 助教 (50451399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 裕子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (40336409)
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Keywords | 高次脳機能障害 |
Research Abstract |
1.目的:在宅高次脳機能障害患者の主介護者に対して調査を行い、介護負担感の実態を明らかにする。また、得られた結果を基に有識者で検討し、4つの障害因子「注意障害」「記憶障害」「遂行機能障害」「行動と感情障害」に対する生活支援プログラム案を作成し、介入研究を行う。 2.これまでの研究成果:平成25年度は、介護負担度が高い集団9名に対して、エピソード・インタビューによる面接調査を実施した。その結果、在宅で高次脳機能障害者を支えている家族は,発症をきっかけに<発症直後の衝撃><介護者自身の時間の喪失><家族の苦しみと回避行動>という危機状態を体験していた.徐々に,その危機状態から客観的に理解するように変化し,<当事者自身の苦しみ>や<高次脳機能障害と生活行動との結びつき>を体験していた.そして,<高次脳機能障害の理解のしづらさ>や<地域生活の中で体験する矛盾と限界>を体験し,自らが置かれている社会的な状況と向き合っていた.その後,<家族の対処能力の向上>と<自己への気づきと価値の転換>とを相互に体験しながら,着実に対処能力を高め,家族以外の人々との交流を深め,<新しい家族の再構築>するというプロセスを体験していた.但し,最後まで<介護者亡き後の将来への不安>を抱えていた. 以上の結果と前年度の社会的行動障害(R=0.668)が介護負担と関連が強く、次いで社会的行動障害+記憶障害で重相関係数はR=0.734という結果が得られたという結果を基に、介護負担の中核概念を検討し、退院後の生活を支える援プログラム案を作成した。
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Research Products
(1 results)