2013 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性腫瘍発症前診断に対するチーム医療による効果的な遺伝カウンセリング体制の構築
Project/Area Number |
23593233
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
笠城 典子 鳥取大学, 医学部, 准教授 (60185741)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 康江 鳥取大学, 医学部, 教授 (10346348)
難波 栄二 鳥取大学, 生命機能研究支援センター, 教授 (40237631)
菊池 義人 鳥取大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50389558)
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Keywords | 遺伝カウンセリング / 遺伝性腫瘍 / 遺伝学的検査 / 気分プロフィール検査 / 認識調査 / チーム医療 |
Research Abstract |
本研究は、一般医療者の遺伝に関する認識および遺伝カウンセリングがクライエントに与える影響を明らかにし、チーム医療による発症前診断に対応する遺伝カウンセリングシステムを構築することを目的としている。本年度は、山陰地方で協力が得られた16病院の常勤看護者1346人を対象に、基本属性、遺伝知識の必要性、遺伝相談の経験・対応、遺伝医療への関与状況、発症前診断・出生前診断の認識に関する項目から構成されている無記名質問紙調査を行った。有効回答数は586人であった。回答者の平均年齢は37.1歳、女性が562人、男性は24人、看護職経験平均年数は14.4年、看護師が93.9%であった。「遺伝カウンセリング」を知らない人が71.2%であったが、遺伝の知識の必要性は84.5%が感じていた。過去1年間に遺伝相談の経験があるのは12.1%であった。遺伝相談を受けた場合、他の医療者に相談して対処する人は60.6%であり、遺伝性疾患患者・家族への対応としては、尋ねられるまで何もしない人が34%で最も多く、遺伝および遺伝性疾患の知識・情報の提供について悩む人が多かった。過去1年間に遺伝学的検査のインフォームド・コンセント(3.1%)および告知(2.6%)に同席した看護職者は少なく、出生前検査が半数を占めていた。出生前診断および発症前診断に関する相談を受けた場合は、看護者の7割以上が主治医等へ伝えるあるいは主治医等へ相談するように説明するとし、相談された場合は医師へつなぐ傾向があることが明らかとなった。したがって、看護職が適切に対応するために遺伝医療の知識・情報の提供が必要であると考える。 また、昨年度から継続して研究協力が得られたクライエント3人に対し、遺伝カウンセリング前後での気分・感情の変化およびアンケート調査を行った。遺伝性疾患の保因者である可能性を説明されたクライエントは不安を増していた。
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Research Products
(1 results)