2012 Fiscal Year Research-status Report
自律訓練法がもたらす周術期患者のリラクセーション効果
Project/Area Number |
23593271
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Research Institution | Saku University |
Principal Investigator |
箕輪 千佳 佐久大学, 看護学部, 助教 (10520835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小板橋 喜久代 群馬大学, 保健学研究科, 教授 (80100600)
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Keywords | リラクセーション / 自律訓練法 / 周術期 / 唾液IgA |
Research Abstract |
自律訓練法は,不安や緊張に関連して引き起こされる様々な症状を緩和するリラクセーション効果があることが明らかとなっている.本研究の目的は,心理的ストレスが強い患者が多いと報告されている周術期のがん患者を対象に自律訓練法を行ない,そのリラクセーション効果を主観的指標と客観的指標から評価することである. 手術を受けるがん患者を対象に,自律訓練法を実施する対象者(実験群)と自律訓練法を実施せず,通常のケアのみの対象者(対照群)に無作為に振り分け,手術前日から術後7日目までを実験期間とした.不安(新版STAI),疼痛(VAS),倦怠感(VAS),睡眠(自作質問紙)を主観的指標とし,心拍変動(LRR-03,MemCalc/Tarawa),唾液アミラーゼ(唾液アミラーゼモニター),唾液IgA(SRL社)を客観的指標とした. 自律訓練法は,群馬大学医学部附属病院リラクセーション外来作成のCDを患者に配布し1日3回実施することを課した.30名の患者の参加協力が得られ,研究計画通りに実施できた.有害事例等はなく,実験群では対照群に比較して,不眠時に活用して有効だったという声が多く聞かれた.引き続き症例の蓄積と詳細な分析を行い,研究成果を発表する予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度まででデータ収集を終える予定であったが、手術予定者に認知症や高齢のため研究対象に該当しない患者が相当数おり,また,なかなか研究参加の同意が得られない場合もあり、予定者数に達していない。今後も研究対象病院の協力を得ながら、症例数を増やしていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究対象病院の外来及び病棟看護師,乳腺外科医師とこれまでの成果を共有しながら,協力関係をさらに深め,症例数を増やしていく予定である。 今年度後半は,不安,疼痛,倦怠感,睡眠の状態を主観的指標とし,心拍変動,唾液アミラーゼ,唾液IgAを客観的指標としたデータを現有のSPSSを使用して統計解析を行い,論文としてまとめる予定である. また,ICN 25th Quadrennial Congress(Melbourne)で研究発表を行う予定である.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
旅費として,ICN 25th Quadrennial Congress(Melbourne) への参加・研究発表費に30万円,国内学会参加・研究発表費に 10万円,その他として英文校正代に10万円,雑誌掲載料に5万円,IgAは外部委託の検査であるので検査料として検査料に 15万円 使用する計画である.
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Research Products
(3 results)