2011 Fiscal Year Research-status Report
妊婦と実母の2世代を対象にした育児支援プログラムの開発―縦断的介入による評価―
Project/Area Number |
23593292
|
Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
岡山 久代 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (90335050)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑田 弘美 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (70324316)
新井 陽子 北里大学, 看護学部, 准教授 (90453505)
正木 紀代子 滋賀医科大学, 医学部, 助教 (30433238)
土川 祥 (山下 祥) 滋賀医科大学, 医学部, 助産師 (40534201)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
|
Keywords | 初妊婦 / 実母 / 育児支援 / 母娘関係 / 産後うつ |
Research Abstract |
1.Mother-Primigravida Relationship Scale(MPRS:実母がとらえる初妊婦との関係性尺度)の開発・・・因子分析により「祖母役割への意欲」「経験者としての娘への支援」「娘の承認と関係性の再構築」「母となる娘を支える意欲」の4下位尺度、24項目が抽出された。下位尺度の内的整合性による信頼性(α=0.73~0.80)が確認された。下位尺度と、既存尺度である「娘との親密性」(r=0.26~0.40,p<0.001)および「娘への過剰な依存」(r=-0.47~-0.18, p<0.001~0.01)との相関から、併存妥当性が確認された。(第52回日本母性衛生学会にて報告)2.妊婦と実母のペアへの個別指導・・・対象:産科的異常・合併症が無い初妊婦と実母5組。介入時期・内容:妊娠後期と産後1ヶ月に面接。母娘関係の変化、産後うつ、祖母の役割等。介入により、実母のサポート、産後うつに対する認識が高まり、介入の効果が示唆された。3.妊婦への個別指導・・・対象:産科的異常・合併症が無い初妊婦(介入群38名、対照群42名)。介入時期・内容:介入群へ妊娠後期と産後3~5日目に面接。産後うつ、対処行動、育児等。介入群では産後の高得点者割合と不安得点が減少し、介入の効果が示唆された。4.縦断的介入研究 A:対照群(介入無し)への質問紙調査・・・対象:産科的異常・合併症が無い初妊婦と実母114組(両者ともに3回の調査を修了した者)。調査時期・内容:(1)妊娠末期、(2)産後1ヶ月、(3)産後2ヶ月。Primigravida-Mother Relationship Scale(初妊婦がとらえる実母との関係性尺度)、MPRS、産後うつ、サポート。4月に(3)のデータ収集が修了し、現在分析中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成23年度に予定していた計画をすべて実施することができた。縦断研究の調査に関しては、予定していた対象者数(80組)を上回るデータ収集ができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.縦断的介入研究 B:テキスト配布群(妊婦への集団指導) の実施 対象:産科的異常・合併症が無い初妊婦と実母80組。 介入時期:妊娠期の母親教室 介入内容:テキストを用いて、周産期の母娘関係の変化、産後うつ、疲労、祖母の役割、育児等について指導する。 評価時期:(1)妊娠末期、(2)産後1ヶ月、(3)産後2ヶ月。 評価内容:PMRS、MPRS、産後うつ、サポート。
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
1.縦断的介入研究に伴う経費 リクルート、対象者への謝金・謝礼、データ収集に伴う交通費、補助作業者への謝金 テキスト作成の為のプリンターの購入。2.成果報告 国際学会での発表、論文投稿。
|
Research Products
(1 results)