2011 Fiscal Year Research-status Report
地域で生活をするストーマ患者と家族のケア自立に影響するレジリエンスの解明
Project/Area Number |
23593294
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
新田 紀枝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (20281579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 千惠子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10127293)
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
宮野 遊子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00616592)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | ストーマ / レジリエンス / 家族 |
Research Abstract |
今年度は、地域で生活をしている消化管系ストーマ造設患者およびその患者家族が、どのようにその病気やストーマを受け止め、危機的状況を受け入れて社会生活の適応に至るのかを、レジリエンスの概念を用いて面接調査から探索を行った。 国内外のレジリエンスに関する文献、ストーマ患者および患者家族のセルフケア、サポートに関する文献を収集し、インタビューガイドを作成した。 研究実施に際し、研究協力施設の倫理審査委員会の承認を得た後、研究協力施設に所属する研究協力者によって選定された一時的ストーマ患者8名、一時的ストーマ患者家族5名、永久ストーマ患者5名、永久ストーマ患者家族2名の計20名を対象にして、研究代表者、研究協力者が半構成的質問による面接調査を行った。インタビュー内容は対象者の了解を得てICレコーダーに録音した。インタビュー内容はセキュリティの高い業者に依頼し、逐語録を作成した。 その逐語録から、研究代表者、研究分担者、研究協力者が数人のグループに分かれてGrotgergのレジリエンスの概念"I am"、"I have"、"I can"を用いて、レジリエンスの要素の抽出を行った。さらに研究代表者、研究分担者、研究協力者が一同に会し、抽出されたレジンエンスの要素が適切であるかどうかの検討を複数回行った。 面接調査の分析と並行して、研究分担者、研究協力者がストーマ患者のセルフケアの自立項目の抽出、検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定どおりの面接対象数の確保でき、インタビューの実施、インタビュー内容の分析が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)地域で生活をしているストーマ患者および患者家族のレジリエンスの要素、およびストーマのセルフケアの確立に影響するレジリエンスの要因について、統計的手法を用いて明らかにすること、(2)患者および患者家族のセルフケアの確立に影響するレジリエンスとそのレジリエンスの強化に重要な役割を果たす看護支援のあり方を検討することの(1)(2)を実施することにより、地域で生活をするストーマ患者と患者家族のケア自立に影響するレジリエンスの解明を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成23年度の面接調査の分析の結果から研究代表者、研究分担者、連携研究者がレジリエンスに関する質問項目を起こし、ストーマ患者のセルフケア自立項目と併せてストーマ患者および患者家族を対象にした調査票を作成する。近畿圏に在住するストーマ患者、家族を対象にした調査の研究計画を作成し、研究代表者が倫理審査委員会に申請を行う。 倫理審査委員会で研究実施の承認を得た後、研究補助員により調査票の印刷、発送、回収、データ入力、データ整理を行う。 研究代表者、研究分担者、連携研究者は入力されたデータを統計パッケージSPSSを用いて解析を行い、ストーマ造設という危機的状況からの立ち直りやストーマのセルフケアの確立を促進したレジリエンスとそのときに有益であった看護支援について分析を行う。
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