2012 Fiscal Year Research-status Report
地域で生活をするストーマ患者と家族のケア自立に影響するレジリエンスの解明
Project/Area Number |
23593294
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
新田 紀枝 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (20281579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 千惠子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10127293)
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
宮野 遊子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00616592)
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Keywords | ストーマ / レジリエンス / 家族 / 地域 |
Research Abstract |
本研究では、地域で生活をしている消化器系ストーマを造設した患者およびその患者家族がストーマを受容し、社会生活に適応するために、どのようにその危機的状態を受け入れ、適応に至るのかをレジリエンスの概念を用いて検討し、さらに、患者および患者家族のセルフケアの確立に影響するレジリエンス、およびそのレジリエンスの強化に重要な役割を果たす看護支援のあり方を検討することである。 24年度は研究目的を達成するために、23年度に行った消化器系ストーマ造設患者13名および患者家族7名の面接調査の結果から、ストーマ造設後の病気や障がいの受け止め、日常生活への適応に至る過程に影響した要因をGrotbergおよびHiewの“I am(内面の力)”、“I can(対処する力)”、“I have(周囲からの支援)”の3つの側面に基づいてレジリエンスの要素の抽出を行った。またストーマのセルフケアの自立項目について、文献、資料を参考にして質問項目の抽出を行った。さらに研究分担者、連携研究者、研究協力者と討議を重ね、質問項目を精製し、調査票を作成した。 地域で生活をするストーマ患者およびその家族を対象とした調査を実施するために、研究代表者の所属大学の倫理審査委員会へ研究実施の申請を行い、倫理審査委員会の承認を得た。一方、年齢の偏りがなく、一時的ストーマ、永久ストーマの双方を含む対象対象を得るために、ストーマ用品のカスタマーを対象した郵送調査とし、その調査協力企業との調整を行い、倫理委員会承認後に調査票を発送した。現在、順次調査票の回収を行なっているところである。 なお、23年度の研究成果について、24年度に2つの学会発表を行い、25年度に3つの学会発表(演題登録済)を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査票は回収、入力作業の段階に来ており、研究は研究計画書の年次計画のとおり進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者、研究分担者を中心に入力されたデータの統計解析を行い、その解析結果に基づいて、連携研究者、研究協力者とともにストーマ造設という危機的状態からの立ち直りやストーマのセルフケアの確立を促進したレジリエンスと、そのときに有益であった看護支援について検討を行う。さらに、ストーマ患者および患者家族へのレジリエンスを強化する看護支援のあり方についての提言をまとめる。また、研究成果を学会等において発表するとともに、研究報告書を作成するとともにホームページ上において公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度の研究費は、調査票回収のための後納郵便料、業者へのデータ入力委託料、統計解析に必要な統計パッケージSPSS(ベース、オプション)の購入、データ、資料整理の研究補助者人件費、報告書、ホームページの作成費および発送費、学会発表の旅費等に使用する計画である。 今年度約未使用分約55万円が発生した経緯は、企業のカスタマーセンターの協力を得て、対象者に調査票を発送したため、1,000通分の郵送料が不要であったこと、分析用の統計パッケージの購入費を25年度にしたことによる。
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Research Products
(5 results)