2013 Fiscal Year Annual Research Report
地域で生活をするストーマ患者と家族のケア自立に影響するレジリエンスの解明
Project/Area Number |
23593294
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
新田 紀枝 佛教大学, 保健医療技術学部, 教授 (20281579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 千惠子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10127293)
石澤 美保子 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10458078)
宮野 遊子 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00616592)
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Keywords | レジリエンス / ストーマ / 家族 / 生活 |
Research Abstract |
本研究では、地域で生活をしているストーマ患者および家族がストーマ造設に伴う危機的状況をどのように乗り越え、適応に至るのかについて、レジリエンスの概念を用いて検討し、さらに患者と家族のセルフケアの確立に影響するレジエンス、およびそのレジリエンスの強化に重要な役割を果たす看護支援のあり方の検討を行った。 23年度に患者13名、家族7名に面接調査を行い、24年度に面接調査の結果からストーマ造設後の病気や障がいの受け止め、日常生活、社会生活への適応に至る過程に影響した要因を、Grotbergの「I have(周囲からの支援)」、「I am(内面の力)」、「I can(対処する力)」の3側面に基づいてレジリエンスの要素の抽出を行い、レジリエンス質問票を作成した。 最終年度に地域で生活をするストーマ患者と家族を対象に、レジリエンス、セルフケアに関する質問紙調査を実施し、患者177名(回収率17.7%)、家族113名(回収率11.3%)から調査票を回収し、患者164名(有効回答率92.7%)、104名(有効回答率92.0%)を分析対象とした。 患者のレジリエンスは『支援認知力』、『問題解決力』、『前進的思考力』、『医療者支援認知力』の4因子から構成され、患者のレジリエンスに影響を与える要因として、「排泄物に影響する食事や飲み物の知識と対応をオストメイトが毎日一人で行う場合」や「就業している場合」が抽出された。家族のレジリエンスは『問題解決力』、『支援認知力』、『前進的思考力』の3因子で構成され、家族のレジリエンスに影響する要因はセルフケアの自立度の項目や、永久ストーマや配偶者の場合であった。 本研究の結果から、家族が患者のストーマケアに関われるようにする看護職者の支援が、患者と家族の双方のレジリエンスを高められることが示唆された。
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Research Products
(3 results)