2013 Fiscal Year Annual Research Report
慢性疾患患児の学校生活に関する家族のコミュニケーション能力を高める教育プログラム
Project/Area Number |
23593308
|
Research Institution | Chiba Prefectural University of Health Sciences |
Principal Investigator |
西野 郁子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 教授 (80279835)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 紀子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 講師 (70312965)
|
Keywords | 慢性疾患患児 / 学校 / 家族 / コミュニケーション能力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、慢性疾患患児が通常の学校において学校生活が円滑に進められるために、患児の家族に対する学校関係者や医療者とのコミュニケーション能力を高める教育プログラムを開発することである。研究期間に取り組む研究課題は、以下の3つである。①慢性疾患息児の学校生括に関する家族のコミュニケーション能力獲得のプロセスと影響要因を明らかにする。②①をもとに家族のコミュニケーション能力に関する概念モデルを作成する。③②をもとに家族への教育プログラムを開発・試行・評価する。 平成25年度は、平成24年度から継続して、慢性疾患患児の家族が学校との話し合いを行う際の、コミュニケーションに影響した要因を明らかにする目的のために面接調査を実施した。対象者は、慢性疾患のため学校での配慮が必要な、通常の学校に通学している小学生以上の子どもの母親10名であった。対象者の子どもには、医療的ケアが必要な子ども3名が含まれていた。学校で必要な配慮は、アレルギー症状や給食への対応、IVHラインの保護、脱水への対応、導尿・人工肛門に関するケア実施への配慮などであった。面接では、通常学級への入学、給食への配慮、排泄への配慮、林間学校への参加などの相談内容について述べられ、学校との話し合いがうまく進められた要因には、親からのアプローチの工夫、子どもの能力、学校側の受け入れ、医療者からの支援があったと分析された。この結果から、調査前に作成したコミュニケーション能力に関する概念モデルに修正を加えた。家族への教育プログラムについては、開発の検討段階であり、試行・評価には至らなかった。
|