2013 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌・子宮頸癌検診受診率向上をめざした二世代健康教育プログラムの効果に関する研究
Project/Area Number |
23593326
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
赤羽 由美 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (60593829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 敦子 獨協医科大学, 看護学部, 教授 (10252115)
和田 佳子 共立女子大学, 看護学部, 准教授 (50293478)
今泉 玲子 獨協医科大学, 看護学部, 講師 (70389097)
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Keywords | ヘルスプロモーション / 乳がん / 子宮頸がん / 検診率の向上 / プログラムの作成 / 母娘二世代 |
Research Abstract |
本研究は、乳がん・子宮頸がん検診を普及させることをめざし、乳がん・子宮頸がんの好発年齢にあたる母親と保健行動を身につけるのに最適な年齢とされる青年期女性、二世代を対象とした健康教育活動を具体化するプログラムを模索することを目的としている。前年度の質問紙・面接調査の結果から、最終年度は健康教育プログラムを計画、実施し評価した。 プログラムは、ヘルスプロモーションのプログラム開発のプロセスを参照した。プログラムの特徴は「自己効力感を高めて主体的に行動する」と「仲間(母娘)で支え合うピアサポート」を組み合わせて行動変容をねらうところである。 対象者は20組の母娘(平均年齢:娘20歳、母親49歳)で、実施前後と3ヶ月後に質問紙調査を行った。子宮頸がん検診受診者は娘3名、母親11名で、乳房自己検診毎月実施者は娘0名で母親1名、乳がん検診受診者は母親15名であった。受講前に検診の必要性の会話をしていた母娘は2~3割程度であった。プログラムには全員が満足したと答え、その理由は「母親とゆっくり話す機会は滅多にないから楽しかった」「娘と向き合う機会となった」等であった。「今後は母娘で検診について話せるか」「受診の意思は強まったか」の問いには、母親は全員が「そう思う」と答えたが、娘2名は「まだ頸がん検診に抵抗があるが話しやすくはなった」と答えた。娘の検診実施の意志と母娘の検診の会話、母親に対する理解度、ビデオの理解度、検診への関心には関連性が認められた。母親の検診受診の意志と母娘の検診の会話、娘に対する理解度にも関連性が認められた。さらに3ヶ月後の調査でも、母娘で検診について話しやすくなり、今後は定期的に検診を受けたいと答えており、実際に受診した母娘もいた。本プログラムにより、母娘でエンパワーメントが図られ、検診についての会話が持てるようになり、検診受診への意志が高まったといえる。
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