2013 Fiscal Year Research-status Report
子育てバーチャル体験教材開発とインストラクション評価
Project/Area Number |
23593343
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
太田 浩子 東京工科大学, 医療保健学部, 助教 (30583934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲葉 竹俊 東京工科大学, 教育学環, 教授 (10386766)
松永 信介 東京工科大学, メディア学部, 准教授 (60318871)
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Keywords | バーチャル子育て / e-learning / 小児看護学 / 教育システム開発 |
Research Abstract |
小児看護学における学習者の困難さは、近年の少子化にともない子どもと接する機会が乏しいことにより子どものイメージを持つことができないことにある。インストラクションは教えることを中心にするのではなく、学習者の内側や外側に働きかけ、看護実践力に必要な問題解決思考とスキルを養う学習支援である。本研究は、看護学生が子どものイメージを促進するためにインストラクショナルデザインによる子育てバーチャル体験e-learningを開発し、その効果を検証することを目的としている。平成25年度は、開発した新生児の教育システムを使い65名の看護学生の協力を得て検証を行った。その結果から教育システムの解答結果と臨地実習の傾向に類似性があることが明確となり、教育システムの事前活用が臨地実習指導に活用できるのではないかとの示唆を得ることができた。この結果は、日本看護教育学会第24回学術集会(平成26年度8月)にて報告予定である。平成25年度からは、駿河台大学メディア情報学部 助教 井上智史先生を研究協力者にお迎えし、研究分担者の指導のもと教育システム開発を進めている。現在、乳児前期の教材開発を進め、Web上で活用できるまで開発が終了しており、平成26年度に検証を行う予定で計画している状況である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成25年度の研究計画では、①乳児前期の教育システムを作成し検証すること、②平成24年度作成した新生児期の教育システムを新たな学生で検証の継続をすること、③学習効果を比較する目的で初学者へ子どもイメージ調査を行うという3つの計画を予定していた。①は、乳児前期の教育システムは開発が終了しているが、最終チェックが必要なため、平成25年度の時点では検証が終了できていない状況にある。一方、②は、新たに31名の学生の協力を得て終了しており、得られた結果は、平成26年度の日本看護教育学会にて発表予定である(平成26年8月)。また、③は、小児看護学学習前の学生60名の協力を得て子どもイメージ調査は終了し、その結果は、平成25年度に日本看護科学学会(平成25年12月)にて結果を報告している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度の研究の計画としては、まず平成25年度に開発した乳児前期の教育システムの検証に入る。すでに、平成25年度に初学者に対し、研究説明を行い同意を得た学生に対して子どもイメージ調査を行っており、その学生を対象として、新生児期、乳児前期の教育システムを実施し、開発した教育システムに対する学生の興味関心度や解答結果の傾向などを検証する。さらに、平成25年度に子どもイメージ調査を行った初学者である学生が小児看護学実習を行うことになるため、教育システムを実施後に小児看護学実習でのアセスメントや実践などにシステムで学んだ内容を想起できていたかを検証する予定である。また、検証と同時並行的に平成26年度に計画している乳児後期のシナリオ作成に着手し、乳児後期のシステム開発に取り組む予定で進めている。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度から平成26年度にかけて、教育システム開発を進めているが、平成24年度に研究計画書を修正し新生児期から乳児前期、乳児後期の開発を1年ごとに進めているため、乳児後期の教育システム開発に必要な経費が次年度使用額として繰り越されている。しかし、修正した計画に沿っており、現段階で進捗状況に遅れは発生していない。 乳児前期は、授乳量の解答などで体重が増減するような複雑な構成となっており、その分のイラストが必要な経費となっている。平成26年度に作成する乳児後期の教育システムも子どもの動きが活発になる時期であり、イラストの枚数が増えることが想定される。また、検証のために必要な謝礼やデータ処理などの人件費などの諸経費が必要と想定される。他に学会発表の旅費に研究費を使用する。
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