2011 Fiscal Year Research-status Report
出産後尿失禁の慢性化を予防するためのエビデンスに基づいた骨盤底ケアの検討
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23593364
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Research Institution | The University of Shimane Junior College |
Principal Investigator |
長島 玲子 島根県立大学短期大学部, 看護学科, 准教授 (00310805)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
合田 典子 岡山大学, 保健学研究科, 教授 (70225639)
井上 千晶 島根県立大学短期大学部, 看護学科, 助教 (80413491)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 骨盤底筋訓練 / 骨盤底ケア / 腹圧性尿失禁 / エビデンス / 骨盤底形態評価 / MRI / 周産期ケア |
Research Abstract |
本研究では、出産後尿失禁の慢性化を予防するために、妊娠中期から骨盤底筋訓練を実施した群と非実施群について、出産後 4か月以降MRIを用いて、(1)骨盤底の形態学的特徴を膀胱・子宮頚部の可動性及び肛門挙筋や膣の形状から分析し、(2)骨盤底筋訓練が骨盤底に及ぼす影響を形態学的に明らかにし、さらに(3)統計解析により、骨盤底の形態学的所見と尿失禁の慢性化要因との関係性を明らかにすることを目的とする。 現在進行中の研究対象者は、訓練実施群15例と非訓練群10例である。訓練実施群には骨盤底筋訓練を指導し、妊娠20週から訓練を開始している。その後の筋収縮の自覚度や訓練に対する難易度の評価及び訓練の実施状況を把握している。また、 訓練実施群と非実施群の両群に、日常生活動作量を測定するために歩数を毎日記録すると共に、尿失禁頻度とQOLの評価を妊娠20週、妊娠30週、妊娠37週、産後1か月、4か月に実施している。MRIによる骨盤底の形態学的評価については、現在、産後4か月時点において撮影中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究対象の選定開始が遅れたことに加え、訓練実施群においては、切迫早産のため運動中止が指示された対象者を研究対象から除外し、非訓練群においては、妊娠中及び産後に尿失禁症状が出現した対象者に骨盤底筋訓練を指導するため研究対象者から除外したことにより予定の対象数に達していない。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に引き続き研究対象者の選定を行い予定例数の確保に努め、計画通り以下の4点を行う。 1.骨盤底筋収縮の自覚度及び訓練に対する難易度の評価を行なう。 2.尿失禁の定量化とQOLへの評価を行なう。 3.MRIによる骨盤底の形態学的評価を行なう。 4.出産後尿失禁の慢性化要因と骨盤底の形態学的所見との関係について統計的解析を行なう。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度交付予定額の1,900,000円のうち約7割を、MRIによる骨盤底の形態学的評価を行なうためのMRI撮影とそれに関連する費用に使用する。残り約3割を、画像解析や出産後尿失禁の慢性化要因と骨盤底の形態学的所見との関係性を統計的解析するためのノートパソコンの購入、被験者や研究協力施設への謝礼、成果の一部を学会発表するための旅費に使用する予定である。
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Research Products
(1 results)