2012 Fiscal Year Research-status Report
養護診断の体系化に関する基礎的研究-養護診断枠組みの定義及び分類の検討
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23593407
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
遠藤 伸子 女子栄養大学, 栄養学部, 教授 (90310408)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 加奈子 千葉大学, 教育学部, 教授 (10224007)
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Keywords | school health |
Research Abstract |
平成24年度の研究計画に従い実施した具体的な研究内容と研究成果を以下に報告する。 【平成24年度の研究内容】 平成23年度に行った養護教諭対象の調査(全国の小・中高等学校の総数の1/10にあたる学校を無作為抽出して行った)から明らかになった養護教諭が認識し対応すべき子どもの心身の健康状態について、養護診断名と養護診断の定義を決定した。具体的な作業としては、全国調査の結果を集計し、心身の健康問題と認められた子どもの現象に対し、研究代表者が自由記述等の意見を参考に子どもの状態を表すに適切な養護診断名と養護診断定義の原案を作成した。研究組織に原案を提示し、デルファイ法を用い、養護診断名と定義について研究グループの意見が収束するまで覆面での反復調査を行った。その結果収束した健康課題については、研究グループ全体で分類し、養護診断枠組みを決定した。 【平成24年度の研究成果】 平成23年度調査から明らかになった子どもの状態を養護診断定義とし、それを表す名前として相応しいと考える養護診断名を付けたたことで、従来は漠然としており、養護教諭それぞれに認識し対応していた子どもの健康課題について共通の認識が持てるようになった。このことは、子どもの健康課題の早期発見と事例の集積(効果的な対応など)を容易にするため養護診断学構築に果たす役割は大きいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
以下に示す平成24年度の研究計画については、予定どおり全て実施できた。 【平成24年度の研究計画】 ①平成23年度に行った調査の自由記述の分析 ②養護診断名及び養護診断定義の決定 ③養護診断の分類と養護診断枠組みの検討
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究は心身の健康課題と認識される子どもの現象(状態)を明らかにし、今後開発が期待される養護診断として養護診断名と定義を決定した。 今後は、養護診断開発を発展させるために多くの人に養護診断開発に参加してもらう必要がある。そのため、最終年度は、養護診断開発の必要性と本研究で明らかにした「開発の期待される養護診断」について広報を行う。また、多くの人に養護診断開発に参加してもらうために、開発の方途を具体的に示す必要がある。そこで、ひな形として1つの養護診断を開発し提案する。提案された養護診断の妥当性や信頼性の検証を行い、養護診断として決定する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
【平成25年度】■1.調査費用(郵送・葉書等通信費等)300,000円■2.旅費(研究者会議、学会参加費、調査費用、宿泊費)800,000円■3.会議費(食事・日当・通信費等雑費)100,000円■4.人権費・謝金(HP管理、データ収集補助・データ入力補助・データ整 理補助、調査対象者への謝金等)500,000円■5.報告書・リーフレット作成等 300,000円■6.その他(サーバー・ドメイン使用料)100,000円
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