2011 Fiscal Year Research-status Report
精神障害者への救急・急性期治療ケア・マネジメントモデルの開発
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23593444
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
宇佐美 しおり 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 教授 (50295755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白川 裕一 熊本大学, 大学院生命科学研究部, 助教 (60599372)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 救急急性期ケアマネジメント / 精神障碍者 / 精神看護専門看護師 / クリテイカルパス |
Research Abstract |
平成23年度は調査に協力が得られ精神看護専門看護師が存在する2つの精神科病院救急・急性期治療病棟において、統合失調症80名、気分障害患者80名を対象とし、入院時、退院時、退院3か月後の病状、日常生活機能、社会的機能、QOL、ケアの実態、地域での生活期間の実態を明らかにした。対象患者のうち研究に同意が得られかつデータが全部そろっていた統合失調症患者32名、気分障害患者31名、合計63名を分析の対象とした。対象者の平均年齢は45.7歳、発病からの平均期間は8.14年だった。またリスパダールの平均換算は3.39mg、トリプタノール換算値は46.7mgと少なかった。また入院時の病状はPANSSで56.69,退院時は40.30、退院3か月後は29.25とさがっていた。また日常生活機能、社会的機能も退院時、退院3か月後は入院時と比較して改善していた。対象者のソーシャルネットワークは家族が多く、ネットワークの人数は平均2名で退院時、退院3か月後も変動はみられなかった。また対象者の中で入院継続していた対象者は4名だった。対象者の平均在院期間は57.8日でもっとも入院が短かった対象者は在院日数は2日だった。入院が継続していた対象者と退院できた対象者へのケアにおいて、入院継続の患者は、退院不安が強くて心気症状が出現し、地域生活への移行がうまく進まず、病棟を転棟していた。また入院継続の患者は患者本人も退院後の生活への不安が強かったが、看護師・医療者も方策が少なくどう地域支援体制を維持できるのかを検討していた。対象者数を目標対象者数(それぞれ80名ずつ、合計160名)まで増やし、これらの結果をもとに救急・急性期治療ケアマネジメントモデルの開発を行いスタッフの訓練を行えるよう準備をすすめている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
退院6か月後のデータがそろっていないので、6か月後のデータ収集を進めながら対象者数を目標数まで増やし、さらに今年度は救急急性期ケアマネジメントモデルの開発を行いながらスタッフ訓練を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
対象者数をさらに増やし、退院6か月後のデータを取り続け、また昨年度の結果をもとに救急急性期ケアマネジメントモデルの開発を行い、来年実施できるようスタッフ訓練までを行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
図書費7万円、消耗品8万円、旅費49万円、謝金10万円、そのほか16万円で今年はスタッフの訓練を行うため旅費に重きをおいている。
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Research Products
(1 results)