2011 Fiscal Year Research-status Report
看護系大学の在宅看護分野における看護技術教育の到達度と方法の明確化
Project/Area Number |
23593447
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
菊地 ひろみ 札幌市立大学, 看護学部, 講師 (80433134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スーディ 神崎和代 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40452990)
照井 レナ 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (30433139)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 在宅看護 / 技術教育 |
Research Abstract |
本研究の目的は、看護系4年制大学の在宅看護学分野において、卒業時までに到達すべき水準を明確化し、演習科目との連動性、臨地実習における臨床指導の方法を明確化することである。研究計画書に基づき、当該年度は以下の2つを実施した。 1)国内の在宅看護技術教育に関連する文献32編を収集し、うち約8割の精読を完了した。文献レビューの結果、各大学が「看護基礎教育における技術教育のあり方に関する検討会報告」をもとに技術項目を抽出し、授業・実習において取り組んでいる状況が確認されたが、技術教育の評価方法や評価基準の明確化には至っていなかった。技術教育は科学的な根拠に基づいて実施・評価されるべきであるが、在宅看護技術分野は教育の歴史が浅くエビデンスの不足が考えられる。本成果を翌年度の研究計画に反映させる。 2)パイロットスタディとして、A大学の演習・実習で扱われる在宅看護技術の項目と水準を調査した。その結果、実習施設によって学生の同行事例件数は異なるものの、傾向として、観察やアセスメントに関連する技術項目の経験頻度・経験水準に比較し、清潔援助や経管栄養法などの直接的な援助技術の経験頻度・経験水準が相対的に低いことが確認された。在宅環境下における技術難度の上昇と、A大学の学内授業とのミスマッチが示唆された。実習後の臨地指導者へのヒヤリングでは、実習施設によって学生の技術指導に関する方向性が異なり、臨床指導者の教育背景による判断の相違が示唆された。本成果を翌年度の研究計画に反映させる。 上記の研究実績は翌年度の看護系学会において発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の研究計画は、1)米国および英国のHome healthcare nursing教育に関する文献収集と精読。2)「看護系大学の在宅看護学分野における在宅看護技術の到達度と方法の明確化」ならびに「臨地指導者の在宅技術指導のあり方」に関する全国調査の調査項目抽出、である。 1)については、国内の在宅看護技術教育に関連する文献32編を収集し、うち約8割の精読を完了した。海外文献については検索中である。翌年度に継続する。 2)については、A大学の演習・実習で扱われる在宅看護技術の項目と水準をパイロット調査した。翌年度は全国調査の計画の一部分として調査項目を抽出し調査用紙を設計する。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画書に基づき研究を実施する。翌年度は、B市内の4年制看護大学の在宅看護担当教員およびA大学在宅実習施設指導者を対象として予備調査を実施し、調査内容・回答方法など調査票の妥当性を点検する。翌々年は全国調査を実施する計画である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度に使用予定であった文献複写費を、現在検索中の海外文献収集費用に使用する。 翌年度は、B市内の4年制看護大学の在宅看護担当教員およびA大学在宅実習施設指導者を対象として予備調査を実施するため、調査票作成、送付と回収、調査補助員雇用、データ入力等の研究費用の支出に充当する。 旅費を当該年度の研究成果を看護系学会において発表するために支出する。日本看護教育学学会、看護科学学会等。
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Research Products
(1 results)