2012 Fiscal Year Research-status Report
看護系大学の在宅看護分野における看護技術教育の到達度と方法の明確化
Project/Area Number |
23593447
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Research Institution | Sapporo City University |
Principal Investigator |
菊地 ひろみ 札幌市立大学, 看護学部, 准教授 (80433134)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
スーディ 神崎和代 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40452990)
照井 レナ 札幌市立大学, 看護学部, 助教 (30433139)
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Keywords | 在宅看護 / 技術教育 / 統合分野 |
Research Abstract |
目的:当該年度(平成24年度)の研究実施計画は、1)「看護系大学の在宅看護学分野における在宅看護技術の到達度と方法の明確化」のパイロットスタディ、2)「看護系大学の在宅実習施設における在宅看護技術指導状況」のパイロットスタディを実施することである。 方法:文献検討の結果ならびに申請者が平成21年度の学内症例研究成果に基づいて、①講義・演習・実習で扱われる在宅看護技術の項目と水準に関する8ページ15項目からなる調査票、②実習施設における指導状況・指導体制に関する4ページ10項目からなる調査票をそれぞれ設計・作成した。①について、札幌市内の4年制看護大学3校の在宅看護担当教員5名を対象としてパイロットスタディを実施した。②について、札幌市内の在宅実習施設17事業所の内、趣旨を理解し、協力の得られた7事業所の臨地指導者を対象としてパイロットスタディを実施した。 結果:在宅看護実習が統合科目に位置付けられて以降、統合科目の学修内容に対応するように実習形態、実習年度を変更している学校が複数校あり、この傾向は今後も強まっていく傾向が示唆された。一方、実習を受け入れる実習施設は、在宅看護実習が置かれている学年によって異なる指導体制と対応が求められるため、小規模事業所が多数を占める在宅実習施設にとっては負担となっている現状が明らかとなった。一方、学生のレディネスに応じて積極的に在宅看護技術を経験させたいと考える臨地指導者の割合は多く、学内演習の充実と実習施設との連携によって、より在宅の特性を捉える技術教育が可能となるのではないかと考える。 平成24年度の質問票に対するパイロットスタディ協力者のコメントを受けて、項目・用語等をさらに精練させて平成25年度の全国調査を実施する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成24年度の研究目的は、平成25年度に実施予定の全国調査のパイロットスタディであり、おおむね計画通りに展開した。計画通りに進まなかった点として、当初、札幌市内の在宅実習施設17事業所を対象としたパイロットスタディを実施予定であったが、協力の得られた事業所が7施設であったため、規模の縮小を余儀なくされた。それ以外は順調に進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度が最終年度となる。 これまで、おおむね計画通りに進捗しているので、引き続き研究を推進する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
平成24年度の研究費の未使用額は,当初予定していたパイロットスタディ対象施設17事業所のうち,7事業所を実施対象としたために調査対象の数量を削減したために生じたものである.次年度(平成25年度)は1)「看護系大学の在宅看護学分野における在宅看護技術の到達度と方法の明確化」全国調査を実施する。2)「臨地指導者の在宅技術指導状況」全国調査を実施する計画である。手続きとしては以下の通りである。 (1)パイロットスタディの未実施施設に対して再度協力を依頼し,協力の得られた施設を対象に調査を行う.その結果に基づき、調査項目を修正・変更し、調査票を確定する。 (2) ①について、全国看護系大学協議会会員大学157校(平成20年度現在)の看護大学在宅看護学分野科目担当者を対象として質問紙調査を実施する。回収率40%を見込む。(3) イ)について、全国の訪問看護ステーション5407事業所(平成19年度介護サービス・事業所調査)から無作為に30%水準で抽出した1802事業所の管理者・実習指導担当者を対象として調査を実施する。回収率30%を見込む。 (4)②③について統計的解析を行う。基本統計量の算出、統計解析ソフトSPSSを使用した因子間の要因に関する多変量解析を行う。学部教育における看護技術指導状況、臨地実習において技術指導の到達状況に影響する要因を検討する。 (5) 全国調査により得られた結果および成果を看護系学会・学会誌に公表する。
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Research Products
(1 results)