2011 Fiscal Year Research-status Report
我が国のインバウンド戦略における「おもてなし」に対する評価の多面性に関する研究
Project/Area Number |
23614015
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
岩崎 邦彦 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (40315213)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 由和 静岡県立大学, 経営情報学部, 准教授 (70387330)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | おもてなし / インバウンド / 国際比較 / 観光 / マネジメン戦略 |
Research Abstract |
本研究は、わが国のインバウンド観光を国際的な視座より展開していくために、受け手である消費者のコンテクストに応じた「おもてなし」をはじめとするわが国独自の様々な観光コンテンツの充実とその提供による、訪日観光客の満足度を高める国家レベルでの政策展開、さらには組織レベルでのマネジメント戦略が必要 であるとの基本設定に基づき、未だ明らかにされていない「おもてなし」の概念の定義と規定要因を明らかにし、測定手法の開発とそれを用いた国際比較を通して、国際社会におけるわが国の現状とその特徴を定量的に明らかにすることを目的とするものである。 そこで本年度においては、「おもてなし」の概念化、およびその定量的把握の検 討を行った。具体的には経営学、商学、社会学、地理学、経済学、健康科学などの各領域における研究成果を踏まえ、さらには観光業に関わる国内外の関係者へのヒヤリングおよびインタビュー調査を実施した。 さらに上記の検討によって抽出された「おもてなし」の概念構成やその規定要因などに基づき調査票の検討を行った。なお、本調査においては、国際比較を視座に入れているため、当該研究課題において関連する、先行研究および当該課題に関しての研究実績を要し、データの構築が進められている諸機関などとも意見交換を実施し、国際比較研究により活用しうるデータ構築の方法と内容の検討を行った。 また次年度において実施する調査の準備を行った。インターネット調査では、専門の業者への委託によりどの国の対象者について実施するかに関しての検討を行った。現時点では、日、米、中の三カ国を想定している。さらに次年度必要に応じて財団法人静岡県コンベンション協会との共同により、在日旅行者を対象と した半構造化インタビュー調査、もしくはアンケート調査の企画を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成23年度における実施予定の内容は、「おもてなし」の概念規定に関する 検討、当該概念の把握に際しての定量化に向けた調査ツールの確定、および次年度の調査実施に向けた準備であった。 「おもてなし」の概念規定に関する検討に関しては、本年度において、国内外の文献、および国内外の関連する専門家、および機関、組織に対するヒヤリング およびインタビュー調査などを実施することによりほぼ終了している。 調査ツールの確定に関しても、基本的にその内容に関する骨子に関しては、大きな項目の検討が終了しており、次年度以降、より具体的な調査項目の確定とチェック、作業段取りの選定、データ解析などの手順を明確化する。また、これらの作業に関して、実際にそれを実施する外部組織に関しても既に選定を終えて おり、最終的な確定が終了次第、作業を実施できる状態にある。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度に検討を行った調査ツールに基づいて調査を実施することを予定している。また、得られたデータに関しては、定量的な解析が可能となるよう データセットを構築し、解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
次年度は、調査実施に係る費用を主たる経費として計上している。
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Research Products
(2 results)