2012 Fiscal Year Annual Research Report
ロボット全身着ぐるみスーツのために多感覚を有する気泡分布外圧均衡皮膚構造の実現
Project/Area Number |
23650095
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡田 慧 東京大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (70359652)
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Keywords | 等身大ヒューマノイド / 全身着ぐるみスーツ / 接触状態識別器 |
Research Abstract |
本研究の目的は人や外界と接したことが全身でわかり,自分も相手も傷つけないロボットの全身着ぐるみスーツの構成法に挑戦することである.本申請では等身大ロボットを用いた環境接触行動による検証を行うが,等身大ヒューマノイドといった身体ハードウェアに依存しない汎用な構成法を提案していることが特徴であり,人と共存するマニピュレータ,転落しても壊れないペットロボット等,将来ロボットの身体構成法の基盤技術として,高い波及効果が期待できる. 研究期間を通じて,柔軟性を持ち環境との接触状態を検出可能な触覚センサをヒューマノイドロボットの全身に分散配置することにより全身触覚を有する被覆外装の構成法と,センサ郡の情報統合から押し込み,せん断,捻りという三種類の接触状態を識別する接触状態検出アルゴリズムを提案した. これらの手法は等身大ヒューマノイドを用いた動作実験によりその有効性を確認した.具体的には,ロボットが人に触られる,ロボットが全身で抱えている物体を人が触る,ロボットが全身で環境と触れる,といった状態の検出が可能であることを示し,これにより,人とのインタラクションを開始する,人にモノを受け渡す,ロボットが環境接触動作を行う,といった行動のトリガとして有効であることを確認した. 一方で実用化等を視野に入れて継続的,安定的な行動実現を行うためには,常に環境と接触する苛酷環境にある柔軟触覚センサシステムにおいて,センサが故障していることを検地し,周囲のセンサ情報で補うことができる,あるいは故障している線さが通信システムのボトルネックにならないようルーティングを行うといった新しい身体通信システムを検討する必要があることも明らかになってきた.
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