2012 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23650122
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Research Institution | Japan Aerospace Exploration Agency |
Principal Investigator |
上椙 真之 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 月・惑星探査プログラムグループ, 研究員 (20426521)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上椙 英之 神戸学院大学, 人文学部, 研究員 (50600409)
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Keywords | 石像遺物 / デジタルアーカイブ / 移動光源連続データ / 動的データベース |
Research Abstract |
【画像処理シーケンスの確立】(上椙真之・上椙英之) 本年度、昨年度に開発した画像処理プログラムを元に、画像処理シーケンスを作成した。本研究で作成したプログラムは画像処理の各作業単位毎に独立したプログラムになっており、それらをさまざまに組み合わせることでもっとも効果的な画像処理方法を構築することが出来る。対象となる石像遺物の材質や形状によって効果的な画像処理方法は異なるため、このような手法が最も効果的である。本年度は、この組み合わせと手順を調べ、個々に異なる特徴を持った石像遺物に対して、柔軟に対応出来る画像処理シーケンスを確立することが出来た。しかし、画像処理の精度はまだ改善の余地が有り、今後はさらにプログラムを作成し、画像処理手法の選択肢を増やす。 【画像データの取得】(上椙英之・多仁照廣) 昨年度テストした画像取得手順を元に、これまでに10以上のデータを取得した。これは、上記の画像取得シーケンスの確立と並行しており、画像処理により効果的な光源位置の調査などを同時に行った。画像データとともに地域情報等もデータベースに登録されており、それらを元に絞り込み検索が出来るようになっている。今後画像処理によって得られた文字データと関連づけてその成因などについての研究を進めていく予定である。 【データベースへの画像解析ツールの組み込み】(上椙真之) 画像処理ツールはこれまでコマンドラインツールとして開発してきたが、これをデータベースシステムに組み込み、画像処理結果を同時に検索できるよう、データベースを改修した。まだインタフェースの確立が終わっておらず、データベース上からの画像処理実行には不便な点が多い。今後はこのインターフェースの改良を行っていく
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
画像処理プログラムのデータベースへの組み込みは早い段階を予定していたが、画像処理シーケンスの開発に予想以上に時間がかかり、組み込みの時期が大幅に遅れた。これは、昨年度画像処理プログラムの修正を行ったためであるが、その分精度は上がっている。データベースシステムの開発と画像処理シーケンスの確立は今年度前半をめどとしており、その後はデータの追加とインターフェースの改良に注力する。 いずれにしても、期間内のプロジェクトの目標達成は十分に可能である。またすでにいくつかの査読付き論文雑誌への投稿を始めており、成果発表も予定通り行うことが出来ている。
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Strategy for Future Research Activity |
画像処理プログラムの拡充と、これのデータベースの組み込みを行っていく。プログラムの拡充に伴い、画像処理シーケンスが更新されることが見込まれるが、精度を見極めながらデータの追加作業などとのバランス調整を行う。 また、本年度は成果発表に重点を置く。すでにデータベース開発には十分な成果は出ており、今後は精度向上やインターフェースの改良が主になる。従って、このシステムを用いた画像データアーカイブの成果を公表し、またそのアーカイブを使用した研究の成果も同時に公表する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
本年度まででハードウェアの開発はほぼ終了しており、次年度はフィールドワークと成果発表が研究費の主な使用目的となる。ソフトウェア開発で研究費が必要となった場合は旅費との調整を行う。
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