2012 Fiscal Year Annual Research Report
新原理による体表からの生体内部局所領域分光計測の実現
Project/Area Number |
23650297
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
清水 孝一 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (30125322)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 祐次 北海道大学, 情報科学研究科, 助教 (50261582)
工藤 信樹 北海道大学, 情報科学研究科, 准教授 (30271638)
浪田 健 北海道大学, 情報科学研究科, 博士研究員 (10571250)
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Keywords | 光散乱 / 分光計測 / 生体計測 / 無侵襲計測 / スペクトル計測 / 生体内部光伝搬 / 輸送方程式 / 拡散方程式 |
Research Abstract |
本研究は、これまで実現が困難であった強い散乱体内部局所領域の選択的分光の実現を目的とするものである。とくに生体組織への適用をめざし、体表からの正確な無侵襲計測、および介在組織の影響を排除した体表からの組織スペクトル計測の可能性を拓くことを具体的目的とした。2年間にわたる研究の実績は次のとおりである。 1.理論解析により、着想を具現化するための基本的計測方法、計測条件、計測範囲などの明確化を行った。まず輸送方程式からスタートし、散乱体内部光伝搬の式から、反射型で得られる光インパルス応答および散乱体内部伝搬領域の時間変化を定式化した。次に、理論モデルをもとに、必要とされる入射光量、検出感度、計測系のSN比、計測可能深さ等の解析を行った。 2.理論解析の結果をもとにシミュレーションを行い、計測対象および所要計測範囲に対する最適化を行った。まず、輸送方程式を基本とした理論モデルをもとに、生体内部局所領域分光を模擬するシミュレーションプログラムを開発した。次に、モンテカルロシミュレーションとの比較を通し、開発プログラムの正確さを検証した。 3.ここまで得られた理論解析およびシミュレーションの結果を踏まえ、生体内部局所領域分光システムを開発した。多層構造より成る生体組織モデルファントムを作成し、局所領域分光の精度や空間分解能を評価した。また、計測ノイズに対する逆問題解の安定性や再現性も評価した。 4.評価結果に基づき、局所領域分光システムの設計値を見直し、実用条件におけるシステムの最適化を図った。 5.研究成果の発表:学術誌「光学」、国際会議三カ国5件、国内会議において、本研究の成果を発表した。また本研究の成果を含む特許5件を出願した。
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Research Products
(32 results)